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「昭和少年SF大図鑑」 夢あふれる未来予想図のオンパレード

 6月24日は「UFOの日」。1947年のこの日に、アメリカの実業家、ケネス・アーノルド氏によって初めてUFOが目撃されたことに由来します。アーノルド氏の目撃証言から、UFOといえば「空飛ぶ円盤(flying saucer)」のイメージが世間に広まり、定着したのだそう。

 今回紹介する「昭和少年SF大図鑑」は、そんな未知のものに対する好奇心や憧れが詰まった一冊。昭和20〜40年代の少年少女雑誌に掲載された未来予想図を中心に、冒険科学絵物語やSFマンガなどの数々が収録されています。

 本書を見ていると、戦後から高度経済成長期にかけて、人々が21世紀という近未来にたくさんの夢を見ていたことがうかがえます。

 すでに時代は21世紀を迎えたわけですが、想像力を駆使して描かれた未来予想図の中には、近い将来に実現するのではないかというものも。

 例えば、自動操縦車。全国の主要都市を結ぶ高速道路が完備され、ボタン一つで自動操縦車が目的地へと向かう様子が描かれています。道路には磁気ケーブルが埋め込まれており、車輪のレーダーが感応することで目的地まで導いてくれるという仕組みなんだとか。車の自動運転は技術的な面では実現しつつあるので、免許を持っていない身としてもぜひとも早く実用化してほしいところです。

 他にも2027年開業予定のリニアモーターカーや民間人の宇宙旅行など、もう少しで当たり前の景色となりそうな未来予想図がいっぱい。ページをめくるたびに、当時の人々の想像力に驚かされるはずです。