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【動画】吉川英治『三国志』の「干菜の牛酪煮」を作ってみた

吉川英治『三国志』の「干菜の牛酪煮」

 「あの小説をたべたい」は、小説に登場するごはんやおやつを再現してみる動画コンテンツ。「どんな味だろう?」「こんな料理かな?」と想像をふくらませて、好書好日流のレシピで紹介します。“読む”だけでなく、ぜひ“作って食べて”物語の世界を味わってみてください。読んでから食べるか、食べてから読むかは、あなた次第です!

好書好日流「干菜の牛酪煮」の作り方

<材料(2人前)>

  • 青梗菜 2株
  • 牛乳 100ml
  • ほぐし帆立水煮缶 1缶(65g)
  • 水 50ml
  • 長ネギ 1/2本
  • 生姜 1片
  • 塩 小さじ1/3
  • コショウ 少々
  • 水溶き片栗粉 大さじ1
  • ごま油 大さじ1

<作り方>

  1. 青梗菜を葉と軸の間で切り分け、軸をくし切りにする。長ネギは1cm厚の斜め切りにし、生姜は千切りにする。

  2. 強火で温めたフライパンにごま油を入れて熱し、青梗菜の軸、長ネギ、生姜を加えて炒める。全体に油が回ったら、青梗菜の葉を加えてサッと炒める。
  3. 帆立水煮缶(水ごと)と水を加えて、1分ほど煮る。
  4. 牛乳を加えて煮立ったら、青梗菜の軸を取り出す。塩胡椒で味をととのえ、水溶き片栗粉でとろみをつける。
  5. お皿に青梗菜の軸を円になるように並べ、中央に4を流し入れる。

吉川英治『三国志』ってどんな作品?

 正史ではなく、通俗小説として広まった『三国志演義』のさまざまな原本を参考に、吉川英治が物語を再構築した作品。

 中国・楼桑村(ろうそうそん)の青年、劉備は同志である関羽と張飛と義盟を結び、各地で民衆を苦しめる戝を討ち、天下泰平の世を築くことを誓い合います。
 後漢末〜魏・蜀・呉の三国時代を舞台に、およそ百年に渡る治乱興亡の様をドラマチックに描いた歴史時代小説の大作です。

 今回作ってみた「干菜の牛酪煮」は、序盤のハイライト「桃園の誓い」に登場する一品。義兄弟の誓いを立てる劉備らの新たな門出を祝おうと、劉備の母がこしらえたご馳走の一つです。帆立缶で旨味を足して、宴にふさわしいちょっと豪華な料理に仕上げてみました。