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すがやみつるさん
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世に小説の書き方を伝授する本は数あれど、本書は異色。文字による創作の世界をマンガで解説した本なのだ。
「事前に話した作家仲間からは、『石を投げられるぞ』なんておどされました」
でも出来栄えは、プロの人たちからもほめられたとか。何しろすがやさんはマンガ家時代、『ゲームセンターあらし』で一世を風靡(ふうび)した売れっ子。パソコンや株式などの入門マンガも多く手がけ、その分かりやすい構成には定評がある。
傍らでネットに書いていた小説が編集者の目に留まり、94年には本名の菅谷充の名前で小説家に転身。架空戦記や自動車レースを題材にした娯楽小説を中心に、今や執筆作品が約50冊というベテランだ。
「でも実は、最初に本になったのは書き直しを重ねた3作目でした」
そんな体験が本書にも生きている。主人公は小説家を志した失業中の青年。知り合った編集者や作家との交流を通じ、娯楽小説に必要な筋立てやキャラクターづくり、初心者が失敗しやすいポイントなどを学んでいく。執筆に便利なパソコンソフトの解説や、巻末には小説新人賞の一覧表も。
マンガの作画は、すがやさんが「前からファンでした」という横山えいじさんが担当した。SFの世界で活躍している横山さんの味のある絵柄も、また楽しい。
ただし本書、漠然とした「夢」を応援するものではない。出版界や職業作家の厳しい現実も率直に書かれている。読書や執筆時の資料調べの大切さはもちろんだ。
すがやさんは今年、早稲田大に入学した。認知心理学や教育工学を学んでいる。
「大学や専門学校で、マンガや小説について講義を頼まれることがあるので、教え方を学び直そうと思いました」
著者も本書も、努力の大切さを、教えてくれる。