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サエキけんぞうさん
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パソコンにあつかましく飛び込んでくるスパム(迷惑)メール。目立つのは女性を装って男性を誘うものだ。自身のパソコンには、この2年間で1万以上も。煩わしいが、読んでみると、おっ、意外に愉快ではないか。「独特のニュアンスですね。反道徳的な性格を含んでいますが、表現はユーモラス」。この本では「心に響いたもの」を厳選、批評しつつツッコミを入れ、さらには「大賞」まで決めた。
「内容は、女性にこう口説かれたいという男の妄想です」。最近は、いい思いができるうえにセレブ女性からお金までもらえるという「逆援助交際」なる珍妙な誘い文句も登場。しかもその金額はエスカレートしてついに億単位に。そんなこともあって昨年はスパムメールが大きく盛り上がった年だった、というのがサエキさんの見立てだ。ウソとわかってはいても、つい読んでしまうのは煩悩多き男のかなしさ。「ここから男の心の動かし方が読み取れる。だから、この本、実は女性に読んでほしいんです」
作詞家、プロデューサーと多彩な顔を持つ。ボーカルをつとめるロックバンド「パール兄弟」は、2月10日に東京の新宿ロフトで久々に本格的なライブを披露する。
スパムメールには「きれいごとだけではないノイズ(雑音)感にロックとの共通点を感じた」。だが、礼賛ではない。スパムメールは電話番号など個人情報を得るのが狙い。だから本では、絶対に返信したり、紹介してあるサイトにアクセスしたりしないよう呼びかけている。架空請求メールに詳しい弁護士との対談も収めた。「コンピューターが生み出した鬼っ子的存在。面白がるだけではだめですが、面白がるくらいでないとその性質が理解できないという面もあるんですよ」。コンピューター文化を明るい面だけで語りたくないという思いがにじんでいる。