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ここから本文エリア 現在位置:asahi.com>BOOK>著者に会いたい> 記事 著者に会いたい 不動心 松井秀喜さん[掲載]2007年02月25日 ■勝って素振り敗れて素振り テレビでは分からない。ヤンキースの松井秀喜(まつい・ひでき)選手は、まことに大きな男だった。188センチの堂々たる体躯(たいく)は、上下にも、左右にも大きい。席に着けば、ひざ下の長さが際だつ。手も大きい。大きいが、なかなか繊細さを感じさせる手だ。
折々書きためていたものを、気合を入れて1冊にまとめたという。第1章は「5・11を乗り越えて」。昨年5月、捕球の際に左手首を骨折したシーンから始まる。ドラマチックな展開が予想されるが、存外に落ち着いた書きぶり。本のタイトルが「不動心」、日頃の目標が打席に立っての「平常心」だから、当然と言えば当然か。だが、来し方を振り返り、己の信条を語り、家族との深いつながりをつづって飽きさせない。 印象的なのは、日々繰り返される練習。特に素振りだ。勝っても負けても、照っても降っても、とにかく欠かさないのが素振り。中学時代、敗戦が悔しくて自室にこもり、泣きながら素振りを繰り返したという。「振りながら自分のバッティングについて、いろいろ考えられますからね。ボールが来たら、そちらに意識が行きますからそうはいかない。自分に集中できる練習なんです」 素振り、ストレッチ、ランニング。読むほどに、ファンを喜ばせるプレーは、実に地味な日々の積み重ねから生まれるのだと痛感させられる。職人仕事そのもの。これ、「モノづくりの原点」を語る本なのだった。 松坂大輔選手らの参入で注目される今年の米大リーグ。5年目の松井選手は、日米通算2000本安打の達成目前だ。どんな目標で臨むのか? 「チームの中での役割も大きくなっている。踏ん張りどころでチームを支えられるプレーヤーを目ざします」。松井選手らしいお行儀のよい答えだが、本を読んだあとでは好感がもてた。 ここから広告です 広告終わり この記事の関連情報著者に会いたい バックナンバー
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