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ここから本文エリア 売れてる本 千年、働いてきました [著]野村進[掲載]2007年06月10日 あなたは知っていましたか? 「世界最古」の会社が日本の大阪にあり、飛鳥時代から1400年も続いていること。携帯電話の発振器、電磁波を遮断するシールド、バイブレーションのモーター、どれも創業100年を超す日本のものづくりの現場から生まれていること。デジタル時代に、老舗(しにせ)の製造業が実は大活躍していた、という意外な驚きを秘めた1冊である。 しょうゆの発酵技術を生かして羊毛刈りの薬剤を開発した「ヒゲタ醤油」。「セラリカNODA」のロウはコピー機のトナーに欠かせない添加剤になった。金箔(きんぱく)の手法を使ってプラスチックに絵柄をつける「カタニ」は、伝統技術をDVDや携帯電話の外装に生かす。 つぶれない会社の持続力はどこから生まれてくるのか、実例からひもといてゆく。ノンフィクションライターの著者が時間をかけて取材した。書籍化の準備中に、冒頭の会社が「破産申請」したというニュースが飛び込んでくるが――どっこい、簡単にはつぶれないのだ。 30〜40代のビジネスマンの男性を中心に、退職を控えた世代まで読者は広がる。発行は昨年11月、じわじわと売れ続けている。「ある程度、働いた経験のある方たちによく読まれています」と角川書店第一編集部の伊達百合編集長は話す。「仕事への不安が大きい時代ですが、この本は、今まで働き、積み重ねてきたことが間違ってなかった、自分たちはこれでいいんだ、という自信につながっているようです」 書店では雇用不安をテーマにした新書がずらりと並ぶが、「老舗製造業」という本書のテーマは、独自の光を放っているようだ。 ◇ 6刷・13万部
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