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売れてる本

お金は銀行に預けるな [著]勝間和代

[掲載]2008年02月10日
[評者]小柳学(編集者)

 強い命令形の本のタイトルに腰が引ける読者がいるかも。

 著者の主張は明快。低金利の現在では、お金を預金するのはリスクになる。株や債券などが上がっているとき、資産を増やす機会を失ってしまうからだ。また今後、確定拠出型年金(401k)が盛んになると、自分で年金の運用方法を指示しなければならない。金融の基礎知識が必要として、為替、不動産、投資信託などの金融商品の仕組みと実践の方法を、表や図を交え伝える。

 たとえば、昨今低落している株式。中期的には上がるものとしながら、一方で、機関投資家と個人との長所短所を比較し、「プロが得して個人が損する」ものとする。「儲(もう)け」より「リスク管理」に重きを置いた本だ。

 読者の男女比は6対4。年齢は30〜40代を中心に幅広い。「お金に働いてもらう」という著者の考えに「価値観が変わった」という声が届く。売れている理由について、「これまでお金の勉強などしなくてよかったのが、年金不安や保険金の不払いなど、そうは言っていられない状況になっているのが大きい」と担当編集者の小松現さん。

 マッキンゼーなどの外資系会社を経て、現在は経済評論家の著者は、ワーキングマザーを対象としたネットコミュニティー「ムギ畑」を運営。「金融のプロ」と「働く女性」の二つの視線をもつ。短期間で情報を集め成果を上げる仕事術を公開した『効率が10倍アップする新・知的生産術』(ダイヤモンド社)も20万部。ネット書店のアマゾンで売り上げ上位100位の中に著者の本が5冊入るときも。

 本書もブログでの感想が多く、ネットに親近感をもつ読者の支持が大きいようだ。

    ◇

 11刷・27万部

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