[掲載]2008年5月18日
広告は消費者へのラブレターだと、広告会社に勤める著者はいう。かつては、ラブレターを書く「あなた」はモテモテだった。みな簡単に受け取ってくれた。広告が流れるのはテレビ・ラジオ・新聞・雑誌に限られていたし、娯楽も多くなかった。
しかし今はネット、ケータイが登場しメディアが分散、情報洪水のなかで、消費者はそもそもラブレターの口説き文句を信じないし、それどころか友人と内容を検討し商品を「丸裸」にしてしまう。
とくに30代半ばまでの消費者が信頼している情報源は「友達・好きな人・信頼できる人」。最大のメディアはクチコミだという。著者は、広告効果の高い「偶然の出会い」をつくるために、「新しいメディアを創(つく)る」などの具体例で、消費者たちとのコミュニケーションの方法を伝える。
刊行当初は、電通のある東京・汐留などの書店で売れた。IT企業のサイバーエージェント社長、藤田晋氏がブログで取り上げると、ケータイコンテンツの会社が多い渋谷の書店に波及。クリエーターの多い表参道の青山ブックセンター本店でも、新書部門で1カ月以上にわたり売り上げ1位となっている。
男性が7割、年齢は30〜40代で5割。商品開発や営業職を含め、消費者を相手に仕事をしている人に幅広く読まれている。
「広告の未来が見えて来た」といった感想が届く。「仕事に自信をもてない広告会社の20代の社員が多く、そのことが書く動機だったようです」と担当編集の本多いずみさん。
ネット書店とリアル書店の売り上げが拮抗(きっこう)している。本書の広がり方も、ブログなどでのクチコミの力が大きいという。
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4刷7万部
著者:佐藤 尚之
出版社:アスキー 価格:¥ 780
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