なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか? [著]おおたとしまさ

2017年02月23日

世界的に知られる学習教室の秘密を明らかにする

 町を歩いていると「KUMON」と書かれた公文式の看板をよく目にする。公文式の教室は国内の約1万6300カ所に開設されている。さらに、海外の町でも看板を見ることができる。公文式はグローバルな教育産業なのである。なぜ世界中の子どもが公文式に通うのか、そこではいかなる方針に基づいてどのような指導が実際におこなわれているのか。経験者、指導者、保護者、教育関係者などへの丹念な取材を通じて著者が明らかにするのは、公文式の躍進の秘密である。
 著者は現役東大生へのアンケート結果から3人に1人が公文式を経験していることを明らかにする。そして、創設者である公文公(とおる)の教育観に基づくそのシステムがグローバル化した理由は、学習ツールとしての優秀さにあると解説する。計算能力を獲得する過程で子どもが身につける学習習慣、自学自習の姿勢こそが無限の可能性をひらくというのである。一方で本書は公文式が決して万能ではないことにもページを割いている。本書を通じて、読者は塾の選び方はもちろん、家庭の教育方針の大切さについても考えさせられる。

関連記事

ページトップへ戻る