日本人は「国際感覚」なんてゴミ箱へ捨てろ! [著]ケント・ギルバート

2017年03月23日

国際協調の発想を否定しジャパン・ファーストを説く

 論争的かつ挑戦的な題名だが、著者の意図は、これまで私たちが当たり前に使ってきた「国際感覚」という言葉を再吟味することによって、先行き不透明な時代における賢明な選択肢を示すことにある。イギリスのEU離脱、トランプ大統領の誕生と、大手メディアの事前予想をくつがえす出来事が世界を駆けめぐり、予測のつかない局面が現れようとしている。それだけに日本滞在37年の著者は日本が正確に将来を見据えるための戦略的思考を説く。
 まず俎上(そじょう)に載せるのは、グローバル・スタンダード、国際協調主義、国際貢献という表現が示す日本人の「国際感覚」である。著者は国際社会ではなく自国、すなわち日本を基準に考えるべきと強調する。続けてなぜアメリカでチェンジという言葉が国民の心をつかんだのかを分析し、自由と平等という言葉の二面性を指摘する。さらに沖縄の米軍基地問題や中韓とのつき合い方等を丁寧に論考。今こそジャパン・ファーストを宣言すべき時期と提言するのである。著者は「合理的な考え方のできる保守主義者であってほしい」と日本の将来に期待を寄せる。

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