老後ぐらい好きにさせてよ―楽しい時間は、「自分流」に限る! [著]野末陳平

2017年03月23日

「チンペイ流」の工夫と知恵で悔いのない老後を過ごす

 作家、評論家、タレントとして活躍し、参議院議員も務めた著者による痛快かつユーモアあふれるエッセーである。昭和7年生まれとあって80代の隠居老人の視点から、老後を自分流に生活する発想と方法を提案する。「人は生きている間だけが花」と言い切り、老後の人生は「それなりに楽しむことで充分に満足」といさぎよい。そして、誰しも口に出しては言わないが本来、老後なんて楽しいものではないとずばり語る。それだけに、「快食、快眠、快便」を基本に自分の老後は自分できっちり構築すべきと注意をうながす。
 著者の老後三原則は「健康・経済(お金)・交友交遊」の3Kだ。そんな決意を胸に、ちょっとした工夫と知恵によって自然体で暮らす著者の私生活が縦横無尽な筆致で語られる。身辺雑記あり、実用的なアドバイスありと楽しい内容だ。著者はいずれ都会暮らしを捨て、老人ホームに住むという。老後の生活費、終(つい)の棲家(すみか)の選び方、さらには若い人とのつき合い方についても、なるほどと思わせる。まさに今の日本が直面する超高齢社会において参考となる生き方指南といえるだろう。

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