もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら [著]神田桂一、菊池 良

2017年06月29日

もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら

100通りの多彩な文体に読めば爆笑必至の面白さ

 もし村上春樹がカップ焼きそばの容器にある「作り方」を執筆したらどうなるか。ツイッターで発信され、インターネットで一気に拡散したこのネタが、村上春樹のみならず、なんと100パターンの文体で書籍化された。三島由紀夫、夏目漱石といった文豪から、星野源、小沢健二らミュージシャンに至るまで、カップ焼きそばの作り方についての見事な描写が続く。クリープハイプの尾崎世界観が「切実に馬鹿だから、なんかもう泣けてくる。」と推薦するように、その「なりきりぶり」がたまらなく実に面白い。
 それぞれにつけられたタイトルも絶妙である。太宰治になりきって「焼きそば失格」と名づけたと思えば、ドストエフスキーは「カラマーゾフの湯切り」と命名し、相田みつをは「カップやきそばだもの」、村上龍「限りなく透明に近いお湯」といった具合。加えて、有名漫画家の模倣を得意とする田中圭一が「もし手 治虫が太宰治を描いたら……」などの設定で描いたイラストもさすがといえる。「カップ焼きそばの作り方」という一つのネタから、パロディーの豊かな世界が広がる。

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