サバイバル猟師飯―獲物を山で食べるための技術とレシピ [著]荒井裕介

2017年06月29日

サバイバル猟師飯―獲物を山で食べるための技術とレシピ

狩猟を通して自然と触れあい獲物を解体する知識と技術

 著者は山岳写真家として活躍し、アウトドア分野での著作も多い。本書はただのレシピではない。本書が紹介するのは、毎年秋冬には山にこもるという自らが仕留めてきた獲物の調理法であり、しかもハンターとしての哲学に裏づけられた知識と技術が語られている。その基本となる考え方を「ブッシュクラフト」と著者は呼ぶ。気象学、植物学、加工技術などの専門知識を自然を通して学び、自然のなかで生活するための知恵であり、生活様式を指す。
 本書が取り上げる料理の素材は、熊、鹿、イノシシといった獣類、ヤマドリやキジなどの鳥類、そして魚類、穀類である。自然に生息する動物たちの生態や習性にはじまり、ロース、すね肉などの部位の知識、解体の技術、そして自然のなかでの調理法に至るまでをカラー写真とともに解説する。また猟師として山野で行動するための衣食住空間の作り方にも触れている。「飽食の時代だからこそ、皆さんには食と命の結びつきを見つめ直してもらいたい」とまえがきにある。レシピにとどまらず、自然の恵みを通じて食の大切さや命の尊さに至るまで学ぶことができる。

関連記事

ページトップへ戻る