〈女優・のんのコミック感想文 のんびりーでぃんぐ〉クジラの子らは砂上に歌う [作]梅田阿比

2017年09月20日

のん

『クジラの子らは砂上に歌う』1

■リアルに感じてこそファンタジーは面白い!

 砂の海を船のように移動する島、泥クジラ。そこには印と呼ばれる魔術を使える人間と、無印と呼ばれる魔術を使えない人間がのどかに暮らしていた。ある日、砂の海に流される中で見つけた島を調査しに行くと、記録係のチャクロが一人の少女、リコスと出会う。泥クジラ以外で人が発見されたのは初めてだった。リコスを泥クジラに招いて一緒に暮らしていくが、彼女は泥クジラに隠された真実を知っていて……。
 ファンタジーで作り上げた物語なのだと思って読み進めていたら、巻末に作品の原作についての漫画が。過去の誰かの記録に基づいて描かれていた作品なのだと分かった途端に、頭の中で泥クジラの想像が一気に広がっていきました。不思議ですね。リアルに感じられた瞬間想像力を刺激される感覚。ファンタジーだからこそリアルに感じられなければ面白くないというのが、演技をする時にも重要な部分と思っていたので、役者をやっている身として二次元の表現と通じるものを見つけて興奮しました。
 泥クジラの行く未来がどうなっているのか、怖いのが半分、怖いもの見たさ半分。続きが早く見たい!

    ◇

「のんびりーでぃんぐ」は今回で最終回となります。
ご愛読ありがとうございました。
次回からの新コーナーにご期待ください。

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