ハクメイとミコチ [作]樫木祐人

2018年02月21日

森の自然を美しい筆致で描く

 身長9センチメートルの女の子、ハクメイとミコチ。二人の森の中で暮らす日々を綴(つづ)ったマンガ作品。
 ハクメイは元気でボーイッシュ。修理屋を営み、ミコチは料理と裁縫が上手な堅実派。基本1話完結で、友人や客人、物作り、仕事などの日々のエピソードが綴られる。それぞれほっとしたり、はっとしたり、ちょっとうれしくなったりするお話ばかりだ。
 夕焼けトンビに会いにいく話、収穫祭で出会う吟遊詩人コンジュとの話を始め、二人の暮らしは、個性的な名脇役たちに常に囲まれて、とても多彩。大工組合・石貫会のイワシ(イタチ)をはじめ、美容師のジャダ、居酒屋のシナトとミマリ、キャラバン隊の緑尾老(オオカミ)のほか、昆虫や魚たちも登場する。
 ミコチが作る食事や保存食、ハクメイが担当する家具といった身の回りの物作りに、二人はもとより、皆が常に生真面目に取り組み、すべてを大切にする姿勢もこの作品の魅力だ。
 この1月からTOKYO MXなどでアニメが始まり、二人が暮らす森の中の自然のようすが美しく描かれているのに驚かされた人も多いだろう。原作である漫画は白と黒の線画の世界でありながら、ペンで細かく描かれ、背景、草や木、水辺をはじめ、家具や道具類のそのすべてがどれも素晴らしい筆致だ。

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「ハルタ」連載中

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