ブック・アサヒ・コムで売れた本 2014年上半期

 2014年1~6月に「ブック・アサヒ・コム」からアマゾンで売れた本(電子書籍を除く)を多い順に発表します。
 1位は、3月9日の本紙読書面「著者に会いたい」に掲載された『考証要集』。NHKの職員が番組の時代考証のためにこつこつためた内部資料を本にしたもので、2位に大差をつけました。
 2位は3月7日の週刊朝日「話題の新刊」に掲載された、御厨貴『知の格闘─掟破りの政治学講義』。東大退官時の最終講義をまとめたもので、政治家の裏話が興味深く描かれています。
 『英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄』『長生きしたければただ歩けばいいってものではない』『天才とは努力を続けられる人のことであり、それには方法論がある。』などは、いずれもBOOK TIMES (広告特集)を通じて売れたもので、総じて実用的な本に人気が集まっています。
 短期間で最も多く売れた本は6月8日の本誌読書面「売れてる本」に掲載された近藤史恵のミステリー「タルト・タタンの夢」とレシピ本『作りおきサラダ』。6月のサッカーW杯期間中には、『オシムの言葉 増補改訂版』も急上昇しました。
 また9位にはブック・アサヒ・コムオリジナル記事「「AERA English」厳選 テッパンTOEIC教材本」から「AERA English 2014 Spring & Summer」がランクインしました。
(データ協力:アマゾン・ジャパン)

考証要集 秘伝! NHK時代考証資料 (文春文庫)

1位■江戸に鍋焼きうどんOKか?

 鍋焼きうどんは江戸時代劇に出してはいけない? 「こんにちは」は何時代のドラマからOKか?
 NHKの内部だけで使われていた資料だが、「面白い」と外に漏れ伝わり、このたび文庫化された。出典豊富なミニ歴史うんちく事典の趣。
 著者はNHK職員。番組制作に携わった後、希望して1999年から時代考証ひとすじ。「ドラマはフィクションなので、史実と違うのをダメと指摘するのではなく、なるべく史的に正しい形にするために意見具申します…もっと読む

知の格闘: 掟破りの政治学講義 (ちくま新書)

2位■東大退官の最終講義集

 本誌の恒例企画「国会通信簿」でおなじみの著者が、東大先端研の教授を退官する際の“最終講義集”。2011~12年にかけて「オーラル・ヒストリー」「公共政策」「メディアと政治」など6回にわたり、古今の政治を縦横に語り尽くしている。
 どの回も裏話がとにかく面白い。宮沢喜一元首相が、いかに嫌みな振る舞いを得意としていたか。栄典制度見直しの懇談会委員として答申書を提出した際、小泉純一郎元首相が発した一言。…もっと読む

英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄(祥伝社新書)

3位■きわめて論争的な「日本の戦後論」

 著者は、1964年にフィナンシャル・タイムズ社の初代東京支局長として訪日した。78年にはニューヨーク・タイムズ東京支局長を歴任し、作家の三島由紀夫と最も親しかった外国人記者としても知られる。本書がきわめて論争的と思われるのは、靖国参拝、従軍慰安婦など、現代日本のアキレス腱(けん)ともいえるテーマについて、日本を愛する一英国人記者の視点で忌憚(きたん)なく論じているからである。来日時には「日本=戦争犯罪国家」「南京大虐殺」を疑うことなく信じていた。
 ところが、本書で著者は「大東亜戦争は、…もっと読む

長生きしたければただ歩けばいいってものではない

4位■ウオーキングを始める前に読んでおくべき正しい知識

 メタボや認知症を予防するために、ウオーキングは効果的といわれる。また、一日あたりの歩数を増やす必要性をしばしば聞く。しかし、歩くだけで本当に健康に良いといえるだろうか。というのも、高齢になると、体がついていかないことがあり、さらには足腰のトラブルにも注意が欠かせないからだ。著者はこれまで一流アスリートの競技力の向上に携わってきた現役の医師。現在は運動器障害に苦しむ患者の治療を目的とする「ロコモ体操」の考案者としても知られる…もっと読む

天才とは努力を続けられる人のことであり、それには方法論がある

5位■東大法学部を首席で卒業した現役弁護士が説く「努力論」

 著者は東大法学部を首席で卒業し、在学中には司法試験、国家公務員第I種試験にいずれも合格したという才媛。卒業後は財務省に入省し、現在は企業法務と刑事事件を扱う弁護士として敏腕を振るう。その見事な歩みを振り返り、本人は「ずば抜けた頭の回転の速さも、誰もが考えたことがないような発想力も、私にはない」と謙遜する。決して天才ではないとも自認するが、しかし著者は、幼い頃から人一倍「努力」することについて具体的な工夫を数多く蓄積してきたと胸を張る…もっと読む

8時間睡眠のウソ。 日本人の眠り、8つの新常識

6位■睡眠にまつわる疑問を最新の科学で解く

 人が生きているかぎり欠かせない行動の一つに、睡眠がある。それはあまりに日常的な生理現象なので、いざ不調を感じると、どうにも気になってしかたがない。そういう日本人が増えているのか、ここ数年、各メディアで睡眠に関する企画をよく見かける。
 この『8時間睡眠のウソ。』は文筆家の川端裕人が、国立精神・神経医療研究センター部長の三島和夫に取材して知った、睡眠にまつわる最新の科学的知見をまとめた一冊。小説だけでなくノンフィクションでも…もっと読む

他人を攻撃せずにはいられない人 (PHP新書)

7位■社会正義を盾にした自己愛

 「他人を攻撃せずにはいられない人」とは誰のことか。別に暴力癖のある人のことではない。
 例えば、仕事で成功したことを上司に伝えても、ほめられもねぎらわれもせず、今までの給料を考えたら当たり前だと上司に言われ、意欲を失ってしまうみたいな経験はないだろうか? この上司は、相手をけなすことで他人を無価値化しているのだという。目的は、自分の価値=「自己愛」を保つため。攻撃される側にしてみれば理不尽…もっと読む

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

8位■青年の悩みを「アドラー心理学」で解きほぐす

 フロイトやユングとともに「心理学の三大巨頭」と称されるものの、アルフレッド・アドラーの日本での知名度は低い。
 しかし、『人を動かす』のD・カーネギーら自己啓発の大家に影響を与えた人物となれば、その思想の一端は間接的に多くの日本人、特にビジネスマンにひろがっているのかもしれない。この『嫌われる勇気』の副題に〈自己啓発の源流「アドラー」の教え〉とあるのも、そのあたりを意識してのことだろう…もっと読む

申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。

10位■コンサルの頭と現場のズレ

 ビジネス書棚にはコンサル本が花盛り。「コア・コンピタンス」なり「プロセスリエンジニアリング」なりといった用語を知ると、自分がお利口になって「ベストプラクティス」に近づく気がするのだが、現実は泥臭くて、ちっとも論理的に動かない。おかしい……と思っていたら、こんな言葉に行き当たった。
 「みなさんの生活に無意味な用語や、妄想のプログラムや、誤解を招くモデルを氾濫(はんらん)させた、すべての経営コンサルタントを代表して、心から深くお詫(わ)びします」…もっと読む

思春期の子に、本当に手を焼いたときの処方箋33 (小学館新書)

11位■叱る時間は3分以内

 思春期とは「家族」から離れ、社会に新しい居場所を作る、人生でも困難な時期。だが、現代は「家族」が厄介だ。家族内の人間関係、力関係が変わり、多様な育ちがある。DVや虐待、貧困、発達障害などの持って生まれた資質や環境で傷を負う者もいる。
 本書はそんな時代に、どんな子どもにも向く、子育てマニュアル。なにしろ著者は37年間に100人以上の、心に傷を負った子どもたちの里親を務め、…もっと読む

タルト・タタンの夢 (創元推理文庫)

12位■誰かを想う気持ちが隠し味

 下町にある小さなレストラン〈ビストロ・パ・マル〉。メニューは豚足とレンズ豆の煮込みやブイヤベース、さくさくのタルトの上にキャラメル状のりんごが乗ったタルト・タタンなど、気取らないフレンチ料理だ。シェフの三舟は無精髭(ぶしょうひげ)をはやし髪を後ろで結んだ無口な男だが、実は料理の腕だけでなく推理力も一級。店の客の周辺で起きる不可解な出来事の真相をあっという間に見抜いてしまう。そんな謎解きの数々を、店のギャルソンの視点から追った美味(おい)しいミステリー連作集…もっと読む

オシムの言葉 増補改訂版 (文春文庫)

13位■祖国解体の激動の中でサッカーと向きあう

 サッカーに限らず、スポーツの世界では「~たら」や「~れば」は禁句である。厳しい結果を直視せずに仮想に逃げていては、そこから何も学ばず、改善点も見つけられないまま次に向かってしまうからだ。
 そんなことは重々わかっているのだが、日本代表チームの試合を観ていると、ふと、もしもオシムが監督だったらと考えてしまう。
 日本が2006年のW杯ドイツ大会で1次リーグ敗退した後に代表監督に就任したオシムは、日本人ならではのサッカーを標榜。リスクを冒しても…もっと読む

作りおきサラダ

14位■冷めてもおいしい、ねかせるからおいしい

 サラダといえば、食べる直前に作り、メーン料理の添え物に……。というイメージだが、本書に紹介されているのは、作りおきして何日も楽しめるものばかり。カリカリに焼いた鶏もも肉を使ったサラダ、焼き肉サラダなど、食べ応えのあるものから、ゆでねぎサラダの梅ソースかけといったヘルシーなものまで、野菜たっぷりの常備菜が全120品。ピクルスや漬け物、ソースやドレッシング類のレシピも幅広い。各レシピには、冷蔵・冷凍での保存日数の目安がついているから安心だ。…もっと読む

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