須賀敦子の本棚

 イタリア文学者、須賀敦子(1929-98)が残した作品は今も新鮮な驚きに満ちている。イタリア生活やミラノ・コルシカ書店での体験を描いたエッセーは、明晰(めいせき)さと豊かな叙情性をあわせ持つ。『ミラノ 霧の風景』『コルシア書店の仲間たち』『トリエステの坂道』など実質的には10年に満たない執筆活動から生み出された作品は、気品に満ちている。朝日新聞の書評委員として96、97年に書いた書評から、須賀敦子のまなざしを感じてみませんか。

ページトップへ戻る