「ブック・アサヒ・コム」記事ランキング

 「ブック・アサヒ・コム」ランキングの第2弾です。前回は最も読まれたユーザーレビューのランキングを発表しました。1位になったブック凛々さんには、ブック凛々さんがレビューを書いた白石一文さんのサイン本をプレゼントとしてお送りしました。今後も定期的に発表していきますので、ブックマ会員のみなさま、ぜひレビューをどんどんお寄せください。

 ランキング第2弾は、ブック・アサヒ・コムがオープンした2011年8月10日から半年の間に、どんな書評や記事が読まれたのか、ページビューが多かった記事を紹介します。
 ダントツの1位は、『東京ロンダリング』に対する穂村弘さんの書評。「事故や事件で人が死んだ部屋に一カ月間だけ住む」という書評の書き出しで、「実際にそういう仕事が存在するのだろうか」という疑問が読者の購買意欲をそそったのか、ネット書店から在庫が消える現象が起こりました。その反響を受けて、『東京ロンダリング』の著者、原田ひ香さんにブック・アサヒ・コム・ディレクターがインタビューした独自記事も関心を集めました。
 2012年の注目は、1月の芥川賞受賞式の「もらって当然」発言で有名になった田中慎弥さん。朝日新聞地方版に掲載されたエッセーも注目されました。
 震災関連本や週刊朝日の実用的なレビューも、多く読まれています。
 
 

東京ロンダリング

東京ロンダリング 著者:原田 ひ香 出版社:集英社

1位 『東京ロンダリング』

書評
[評者]穂村弘(歌人)
[掲載]2011年10月02日   [ジャンル]文芸
■都会の「隙間」に生まれた職業 

 事故や事件で人が死んだ部屋に一カ月間だけ住む、というのが主人公りさ子の仕事である。賃貸物件の場合、問題の部屋に一度誰かが入居すれば、それ以降の入居者には事情を説明する義務がなくなるらしい。そこで生まれた職業なのだ。
 当然ながら、りさ子は死んだ人間の部屋ばかりに住み続けることになる。「住む」こと自体が仕事だから……もっと読む

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「僕のお父さんは東電の社員です」

「僕のお父さんは東電の社員です」 著者:森達也 著+毎日小学生新聞 編 出版社:現代書館

2位 『僕のお父さんは東電の社員です』

書評
[評者]中島岳志(北海道大学准教授)
[掲載]2011年12月18日   [ジャンル]人文 

■根源を掘り起こす小学生の問いかけ
 「突然ですが、僕のお父さんは東電の社員です。」
 そんな書き出しの手紙が、毎日小学生新聞の編集部に届いた。送り主は小学6年生のゆうだい君。彼は、元毎日新聞論説委員の北村龍行が書いた「東電は人々のことを考えているか」という文章に反論し、「読んでみて、無責任だ、と思いました」と綴(つづ)った。
 ゆうだい君は言う。原発を造ったのは、確かに東電である。しかし、そのきっかけをつくったのは「みんな」ではないのか……もっと読む

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共喰い

共喰い 著者:田中 慎弥 出版社:集英社

3位 田中慎弥さん「もらって当然」 芥川賞受賞会見

本のニュース
[掲載]2012年01月18日

――まず田中さんに今のお気持ちから一言、語って頂きます。お願いいたします。

 えーと、確かシャーリー・マクレーンだったと思いますが、アカデミー賞の何度も候補になって最後にもらったときに「私がもらって当然だと思う」って言ったそうですが、まあだいたいそういう感じ。4回も落とされた後ですから、ここらで断ってやるのが礼儀と言えば礼儀だと思いましたが、私は礼儀を知らないので。もし断ったって聞いて気の小さい選考委員が倒れたりなんかしたら、都政が混乱しますので、都知事閣下と東京都民各位のために、もらっといてやる。とっとと(会見を)終わりましょう……もっと読む

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だから死ぬのは怖くない 悔いなき最期を考える (週刊朝日MOOK)

だから死ぬのは怖くない 悔いなき最期を考える (週刊朝日MOOK) 著者: 出版社:朝日新聞出版

4位 トットちゃんが語る「生と死」

本のニュース

■死ぬまで病気しない方法を伺ったら、「好きなことだけやって生きなさい」って

 NHKの時代、一度倒れたことがあるんです。仕事を始めて5年目に。忙しいと、もう寝る時間を削るしかなくて。そしたら、すごいですね、人間って。だんだん耳がよく聞こえなくなってきて、セリフやなんかの合間に上野駅やなんかみたいな雑音がするんですよ。ざわざわ、ざわざわ。病院に行ったら院長先生が「過労だよ! このままじゃ死んじゃうよ。仕事、全部断りなさい」って。
 それで全部やめて病院に入りました。そうしたら、自分が必死になって出ていたテレビ番組の司会に全然しらない人が出て、「はい、こんにちは」なんて。
 1カ月後に退院するとき、「先生、私死ぬまで病気したくないんですけど。どうすればいいんですか」って伺ったら……もっと読む

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婚活したらすごかった (新潮新書)

婚活したらすごかった (新潮新書) 著者:石神 賢介 出版社:新潮社

5位 婚活したら すごかった

新書の小径(週刊朝日)
[文]谷本束  [掲載]2011年09月23日

■初デートで「ホテルに行こう」とは…
 40過ぎでバツ一の著者は、ある日「結婚したい!」と切実に思い始める。では、とネットの婚活サイトや婚活パーティーに飛びこんだら、そこはとんでもない人々が棲息するジャングルだった。その怒涛の婚活体験の記録である。
 著者の出会った女たちのキャラが濃ゆい、濃ゆい。会う前に酎ハイを何杯もひっかけてきて豪快なガハハ笑いをする占師、アニメ声の上に下着がフルーツ柄、ベッドインすると幼女に痴漢している気分になる声優。極め付きはCA(スッチーですね)のミキちゃん。初デートで「ホテルに行こう」とのたまい、SMプレイを要求。「ブスッと刺して!」と叫ぶのだ。ほとんど妖怪図鑑である。
 私もお見合い結婚のくちだが、やっぱりもののけ男が山ほどいた。もののけは男女関係ないらしい。
 それにしても、みんな正直……もっと読む

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切れた鎖 (新潮文庫)

切れた鎖 (新潮文庫) 著者:田中 慎弥 出版社:新潮社

6位 「小さな旗」 芥川賞作家、田中慎弥さんエッセー

本のニュース
 朝日新聞山口版に2011年4月11日掲載
(単行本はまだ出ていません)

■小さな旗 田中慎弥 
 今日が最後なので何かそれらしいことを書こうと思っていたところへ、東北・関東を襲う地震。作家なのだから、世の中の重大な出来事には背を向けて、こんな非常時になんと不謹慎な、と眉をひそめられるようなことを書かなくてはならない筈(はず)だが、テレビに映し出される、もの言わぬ地震と津波の圧倒的な威力を見ていると、自分が何かを言ったり書いたりしたところでなんの意味もないのではないか、と感じてしまう。
 ここで言う、なんの意味もない、というのは、自分が災害に対して何も出来ない、ということだけではない。私は普段、生きるため……もっと読む

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女子アナ以前 ~あのころのわたしと、いま考えていること。~

女子アナ以前 ~あのころのわたしと、いま考えていること。~ 著者:小島 慶子 出版社:大和書房

7位 「説明はできないけど確かなもの」 小島慶子さん

この人に聞きたい 本の話
[文]今村 陽(ブック・アサヒ・コム編集部)
[掲載]2011年09月30日

■今でも分からない、「人とのつながり」

――新刊の『女子アナ以前』を読ませていただきました。小島さんから読者の方にエールを送る本ですね。
 本を出すお話をいただいた女性編集者の方がほぼ同世代で、子どもを育てていて、働いていて、と状況が似ていたんです。それで「こういうことあるわよね~」なんて話しているうちに、こんな話で本が出せるかもねということになって。仕事や育児、自分探しにおいてのしんどいことって、みんな通ってきていることですよね。女性に限定するわけではないけど、私と同じように働いている人、自分の人生に期待しているけどなかなかうまくいかなくてしんどい思いをしている人が、何かのめぐり合わせでこの本を読んで……もっと読む

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人生オークション

人生オークション 著者:原田 ひ香 出版社:講談社

8位 「人が死んだ部屋に住む仕事」を語る 東京ロンダリング

この人に聞きたい 本の話 原田ひ香さんインタビュー
[文]加藤修(ブック・アサヒ・コム ディレクター)
[掲載]2011年10月31日

死体を洗うアルバイトがある、という話を聞いたことがある。それが小説から生まれた都市伝説だったと気づいたのは、何年か後に大江健三郎さんの『死者の奢り』を読んだときだった。だからもし「死んだ人の部屋に住む仕事がある」といううわさを耳にしたら、原田ひ香さんの『東京ロンダリング』(集英社)を手に取って欲しい。ネットを駆けめぐった新たな都市伝説を生んだ小説の力に出会えるから…………もっと読む

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さよなら!僕らのソニー (文春新書)

さよなら!僕らのソニー (文春新書) 著者:立石 泰則 出版社:文藝春秋

『さよなら!僕らのソニー』

書評
[評者]後藤正治(ノンフィクション作家) 
[掲載]2012年01月08日
■琴線に触れるモノ作りは片隅へ

本書を読了して、仕事場に置いてある電気製品のメーカー名を見直してみると、ラジオ、ステレオコンポ、ICレコーダーなどがソニー製であった。ラジオは随分と古いが、これ以前も含め、ソニー以外使ったことはないと思う。著者と同様、評者も「技術のソニー」の信仰者であったことを知る。
 本書は、近年、ソニーの技術部門の力量が低下し、グローバル企業へと巨大化するなかでの空洞化を、経営トップの志向をたどるなかで追跡している。
 敗戦から間もなく、井深大と盛田昭夫の技術者コンビが東京通信工業を立ち上げた。零細ではあったが……もっと読む

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「原子力ムラ」を超えて ポスト福島のエネルギー政策 (NHKブックス)

「原子力ムラ」を超えて ポスト福島のエネルギー政策 (NHKブックス) 著者:飯田 哲也、佐藤 栄佐久、河野 太郎 出版社:NHK出版

『「原子力ムラ」を超えて』

愛される理由(週刊朝日)
[文]永江朗  [掲載]2011年09月02日

■原発より危ない、動かしている連中
 猛暑が続く。今年の夏は電力不足で大パニックになるだろうとか、熱中症で死人がたくさん出るだろうといわれたけれども、とりあえず本稿執筆時点(8月15日)では、大きな問題はない。原発を止めると産業が止まる、日本経済はダメになるぞ、といった脅迫も眉につばして聞くようにしたい。
 原発なんて、なければないで済むもの。そして、誰も近くに住みたいとは思わないもの。それなのに人口減少と財政難に苦しむ地方を、札束で頬を張るようにして受け容れさせてきた。その挙げ句の果ての3・11なのに……もっと読む

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40歳からのモテる技術

40歳からのモテる技術 著者:青木一郎 出版社:CCCメディアハウス

ブック・アサヒ・コムで売れた本

 2011年に「ブック・アサヒ・コム」から売れた本ベスト10作品を発表します。1位に輝いた『40歳からのモテる技術』のほか、東日本震災後にあらためて評価された吉村昭の『三陸海岸大津波』や、書評がよく読まれた『困ってるひと』などがランクイン……もっと読む

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米国製エリートは本当にすごいのか?

米国製エリートは本当にすごいのか? 著者:佐々木 紀彦 出版社:東洋経済新報社

『米国製エリートは本当にすごいのか?』

愛される理由(週刊朝日)
[文]永江朗
[掲載]2011年08月19日

■“4年で480冊”のすごさ
 うまいタイトルだなぁ、と感心する本がときどきある。佐々木紀彦『米国製エリートは本当にすごいのか?』もそうした1冊。
 著者は経済誌の記者で、2年間休職して米スタンフォード大学大学院に留学した。そのときの体験について書いたのが本書である。でもこれがもし『慶大卒経済誌記者の米国留学体験記』とか『私が見たアメリカの大学院』なんて書名だったら売れなかったろう。
 反語的タイトルの裏にあるのは、「全然すごくない」か「やっぱりすごい」のどちらかである。で、この本を読むと、アメリカの一流大学でも学部はたいしたことないけど、大学院でおこなわれるエリート教育はすごいよ、ということがわかる。
 興味深いのは、米国のエリート教育では経済学と歴史学を重視しているという話……もっと読む

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福島原発の闇 原発下請け労働者の現実

福島原発の闇 原発下請け労働者の現実 著者:堀江 邦夫、水木 しげる 出版社:朝日新聞出版

水木しげるさん描く福島原発 32年前のイラスト出版へ

本のニュース
[文]宮本茂頼 
[掲載]2011年08月17日

妖怪マンガで知られるマンガ家の水木しげるさんが32年前、福島第一原発を描いていた。当時、雑誌「アサヒグラフ」に書き下ろしたイラストで、作業員の過酷な労働や、ずさんな管理態勢を迫力ある筆致で表現している。「福島原発の闇」(朝日新聞出版)として初めて単行本化、19日発売される。
 イラストは、米スリーマイル島事故が起こった1979年の同誌10月26日号、11月2日号に「パイプの森の放浪者」の題名で掲載された。下請け労働者として原発に潜入し……もっと読む

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スティーブ・ジョブズ I

スティーブ・ジョブズ I 著者:ウォルター・アイザックソン、井口 耕二 出版社:講談社

西田宗千佳が読むスティーブ・ジョブズ

ブック・アサヒ・コム特集
スティーブ・ジョブズは世界をどう変えたのか?
[文]西田宗千佳(にしだ・むねちか)
[掲載]2011年08月17日

 10月5日に亡くなったスティーブ・ジョブズ氏は、アップルの創業者だ。近年は、スマートフォン「iPhone」のヒットとセットで語られることが多いが、タブレット・コンピューターというジャンルを確立したiPad、パソコンの元祖である「アップルII」(1977年)、そして、マウスとキーボードを併用する現在のパソコンの原型となった「マッキントッシュ」(1984年)も、彼の手によるものだ。アップル、そしてアップルを率いたスティーブ・ジョブズ氏は、企業家としてだけでなく「現代を変えた商品・文化を創った人物」として、強い尊敬を集めている。崇拝の対象、といってもいいほどだ。
 スティーブ・ジョブズ氏の一生は、ドラマチックの一言だ。
「パソコン」という、世界(産業だけでなく、ライフスタイルまで)を変える種を作ったかと思うと、すぐに自らが作った会社を追われる。10年のインターバルの後に復帰すると、ヒット商品を連発……

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