未来につなげる本 東日本大震災・福島原発事故から1年 

 東日本大震災、福島原発事故から1年がたちます。地震や津波、放射能汚染への不安のなかで明らかになった日本社会の「制度疲労」を検証する本から、未来への新たな視点を示す本までを紹介します。「3・11」以降に出版された本をもとに、未来の社会のあり方について考えてみませんか。 写真特集はこちらから

河北新報のいちばん長い日 震災下の地元紙

河北新報のいちばん長い日 震災下の地元紙 著者:河北新報社 出版社:文藝春秋

■解のない自問自答、新聞の役割の原点

 東日本大震災にさいして、東北の地元紙・河北新報がいかに対応し、何をどう伝えたか。そのドキュメントである。報道部、支局、写真部の第一線はもとより、印刷、販売、さらに裏方の「おにぎり班」まで、震災下の新聞社の日々が克明に伝えられている。
 地元紙は被災者でもあった。本社ビルは持ちこたえたが、組み版が潰れ、新潟日報の助けを得て新聞は出された。海沿いにある支局は流失あるいは壊滅し、店主が亡くなった販売店が3店、全壊19店、配達員の死亡・行方不明者は宮城県内で24人にのぼっている。
 テレビもネットも途絶えた避難所で……もっと読む

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遺体―震災、津波の果てに

遺体―震災、津波の果てに 著者:石井 光太 出版社:新潮社

■死認める覚悟なくして復興なし

 あの大震災から9カ月たった。政府は「復興庁」を計画し、被災地でも復興への努力が重ねられている。だが、津波に襲われた海岸部では、今でも行方不明者の遺体捜索が行われているのが現状だ。
 災害現場に重くのしかかってくるのは、通常では考えられないほど大量の遺体の処遇という問題である。遺体の身元確認、死者の尊厳をおかさない安置の方法、そして葬り方まで、想像を絶する事態が待ち受けていた。著者は災害発生直後に……もっと読む

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