新学期にそろえる国語辞典

 昨年から今年にかけて国語辞典の改訂が進み、新常用漢字に対応したバージョンが出そろってきました。ひと味違った用途の辞典も含めて、新学期、新社会人におすすめの国語辞典を紹介します。

 常用漢字表は、法令・公用文書・新聞・雑誌および一般社会で使用する漢字の目安です。あわせて発表された人名用漢字表の改正も受けて、学校で学ぶ漢字の範囲や名前に使える漢字が変わりました。2010年11月、29年ぶりに常用漢字表が改定され、新常用漢字196字を追加、改正後の常用漢字は2136字になりました。
 電子辞書は複数の辞書の一括検索(串刺し検索)などもできて便利です。紙と同じ辞典が搭載されている電子辞書やソフトも紹介します(注・電子辞書やソフトは内容が変更される場合があります。購入前にカタログなどで必ず商品構成をご確認ください)

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新明解国語辞典 第七版

新明解国語辞典 第七版 著者:山田 忠雄、柴田 武、酒井 憲二、倉持 保男、山田 明雄、上野 善道、井島 正博、笹原 宏之 出版社:三省堂

■「読む」国語辞典

 2011年12月1日発売。第7版。7年ぶりの改訂で新常用漢字に対応。小型版の定番で、総項目数7万7500、累計売り上げ数2080万部。高校での採用例も多い。「辞書は、 引き写しの結果ではなく、用例蒐集と思索の産物でなくてはならぬ」という初版(1971年)通り、個性的な語訳で「読む辞書」としても知られている。
 現代に応じた配慮もなされ、語と語の正しいつながり方や語順を説明する「文法」や、「東京通用アクセント」の表記を新設。「就活」「食育」「スマートフォン」「ツイッター」「電子黒板」「真逆」など1000語を追加した。
 大活字版や革装版などのラインアップもある。

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岩波 国語辞典 第7版 新版

岩波 国語辞典 第7版 新版 著者:西尾 実、岩淵 悦太郎、水谷 静夫 出版社:岩波書店

■大きな文字の「いわこく」

 2011年11月18日発売。第7版新版。新常用漢字に対応。文字が大きく読みやすい。1963年の初版刊行以来、累計880万部。「コンプライアンス」「ワーキングプア」「日和(ひよ)る」などの新語を2600語増補し、総項目数6万5000。
 言葉の使い方が時代によって変化していることに対応し、いつごろから変容してきたのか、その言葉がいつから使われはじめたを解説。「定義する」「定義づける」など、同じような言葉の違いを明確に説明している。
 明治以降の文学作品から用例を新たに追加し、高校生の学習にも配慮している。

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明鏡国語辞典 第二版

明鏡国語辞典 第二版 著者:北原保雄、北原 保雄 出版社:大修館書店

■高校生向け国語辞書

 2011年2月28日発売。第2版。新常用漢字に対応。学習に役立つ言葉への配慮が目立つ。総項目数7万。
 「狂悖(きょうはい)【山月記】」「洞洞(とうとう)【羅生門】」「日に異(け)に【舞姫】」など国語の教材に出てくる言葉や、「スマートフォン」「アプリ」「インナーマッスル」などの新語、「奥二重」「茹でこぼす」「美品」「ずんだ」など生活に密接した言葉を4000語追加した。
 巻末に「敬語解説」、最近誤用が目立つ「名詞サ変動詞解説」(「持続する」「持続させる」など)、「常用漢字一覧および付表」を収録し、「誤用索引」、敬語の使い方をまとめた「敬語索引」、気になる日本語の疑問を解決する「気になることば索引」を含む別冊「明鏡 問題なことば索引」を付けた。
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総革装 広辞苑 第六版

総革装 広辞苑 第六版 著者:新村 出 出版社:岩波書店

■大型国語辞典の決定版

 2009年1月20日発売。第6版。新常用漢字には対応していないが、昔もいまも大型国語辞典の決定版。総項目数24万。
 改訂前10年に起きた社会現象から「さくっと」「風評被害」「潘基文」など新しい項目を1万追加し、現代語から百科項目まで手厚くカバー。また明治期以降の文学作品からも的確な用例を掲載し、基本季語4000には季節を明示している。
 「漢字・難読語一覧」「アルファベット略語」「手紙の書き方」を増補し、別冊に収めた。
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擬音語・擬態語4500 日本語オノマトペ辞典

擬音語・擬態語4500 日本語オノマトペ辞典 著者:小野 正弘、小野 正弘 出版社:小学館

■「がっちり」と「がっぽり」の違いは?

 2007年10月26日発売。オノマトペとは擬音語、擬態語の総称で、オノマトペ4500語を解説した辞典。前文で編者が「千以上の言葉を並べても言い尽くせないこともある」と歌詞をひいて表現するように、そのニュアンスを伝えることは難しい。
 例えば「しっかり」を軸に、「きっちり」「がっちり」「がっぽり」「ちゃっかり」の共通の意味は「損をしないように、利にさといようす」と解説し、さらに「がっちり」は「損のないように抜け目なく金をためるようす」、「がっぽり」は「大金をもうけるようすの俗な表現」と細かいニュアンスを説明する。

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てにをは辞典

てにをは辞典 著者:小内 一 出版社:三省堂

■愛があふれる、愛を分かつ

 2010年8月25日発売。「を」「が」「に」「の」などの助詞を介して結びつく結合語や、形容詞や副詞との結合語を収録した。
 編者は校正者で、「この言葉はしっくりこないな」と他の言い回しを探したときに参考になる本が見あたらなかったことから、近現代の小説や評論の文庫本から「を」の結合語を抽出し、『逆引き頭引き日本語辞典』(1997年)にまとめた。その拡大版がこの辞典だ。
 「言葉をさがす」「言葉の使い方を確かめる」「言葉を楽しむ」ことに重点がおかれ、「愛」を引くと、助詞別に(が)「あふれ出る」「生まれる」、(を)「あきらめる」「分かつ」と、後に続くことばが提示されている。

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例解 新漢和辞典

例解 新漢和辞典 著者:戸川 芳郎、影山 輝國、山田 俊雄 出版社:三省堂

■中学生向け漢和辞典

 2012年1月1日発売。第4版。新常用漢字表に対応し、中学生向け漢和辞典の代表格。
 親字数は約7000。漢語、現代語、漢字で書きあらわす外来語などを含む熟語数は3万5500。漢字本来の意味と日本語での用法を区別して説明し、たとえば「勉」を引くと日本語の用法として、「勉強の略」として使用する「がり勉」が説明されている。筆順も解説されており、付録に「漢字の基礎知識」、新「人名用漢字一覧」など。

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新明解 現代漢和辞典

新明解 現代漢和辞典 著者:影山 輝國、山田 俊雄、戸川 芳郎、伊藤 文生 出版社:三省堂

■高校生向け漢和辞典

 2012年1月10日発売。新常用漢字に対応。親字数1万700、熟語数5万4000。高校生の学習に配慮しており、教科書に出てくる重要古典から漢文用例を集め、返り点・書き下し文・現代語訳・出典書名を付けている。日本独自の意味・用法の解説や、親字に「日本語での用法」、熟語には熟語マークを明示している。日本古典や古文書の読み解き、漢文訓読に役立つ「古訓」欄もある。

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漢字源 改訂第五版

漢字源 改訂第五版 著者:藤堂 明保 出版社:学習研究社

■JISに完全対応

 2010年12月24日発売。改訂第5版。新常用漢字に対応。親字数1万7000字、熟語数8万8000と語数が豊富。字形に重点が置かれJISを完全に収録、JIS字形の表示と解説が施されている。またユニコードも表示している。漢字のなりたちや書き順、訓読み、人名漢字の疑問に答える解説を施し、イラストが多いのも特徴。子の名前をつけるのに便利な「名付」マークもある。
 パソコン用のソフトやスマートフォンのアプリもあり、電子辞書の採用例も多い。ソフトや電子辞書はこちら

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古典基礎語辞典

古典基礎語辞典 著者:大野 晋、大野 晋 出版社:角川学芸出版

■大野晋氏最後の辞典

 (本のニュースから)日本語の起源を追究した国語学者・大野晋(すすむ)さん(1919~2008)の最後の辞典「古典基礎語辞典」(角川学芸出版)が、今月20日に出る。病床で原稿を直しつづけたが、生前の刊行はかなわず、学習院大などの教え子13人が師の遺志を継いで完成させた。
 大野さんは上代語研究で知られ……もっと読む

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