埋もれた本を発掘 店長のオススメ!コーナー 三省堂書店有楽町店

2017年06月28日

三省堂書店有楽町店の店長のオススメ!コーナー

三省堂書店有楽町店の店長のオススメ!コーナー

■三省堂書店有楽町店店長 牧野優さん

 今回は店内のコーナー紹介です。その名も「店長のオススメ!」コーナー。
 JR有楽町駅の真ん前の東京交通会館の正面1・2階(新幹線で東京駅を出発するとすぐに見えます)という、普通に考えて書店ではあり得ないような超一等地に店舗を構えている三省堂書店有楽町店ですので、その棚の取り合い、どの本を外してどの本を残すかの戦いは日々熾烈を極めます。
 その有楽町店1階ベストセラーコーナーの一部を贅沢に使って、私が気になった色々な本を(ほぼ)週替わりで紹介しています。
 当社の中でも凄い読書量の人は沢山いて、現在は忙しさにかまけて読書量が減っている私が人様におすすめするなど大変おこがましいですが、店長権限で勝手にコーナーを作っています。
 多く売れるものがどうしても大きく展開されている大型書店において、埋もれてしまってお客様の目にとまりにくい入荷量の少ないものなどを発掘して紹介していきたいということが第一にあります。もちろんベストセラーの小説やビジネス書は面白かったり新鮮な内容だったりで“超オススメ!”というものは沢山ありますが、そういう商品はそもそも大きく場所を取って目にとまりやすく展示されているし、それぞれのジャンルの担当者が薦めていたりします。

■ジャンル分けできない本も置く

 第二には、ジャンル分け出来ない本を置く場所を作りたいということがあります。大きな書店は運営の都合上、本をジャンルで分類して置く場所も分けて、ジャンル毎に担当者を決めています。そうすると、明確にジャンル分け出来ない本が現れたときに誰も担当せずにスルーされてしまったり、もっと悪いと引き取り手が現れずに置く場所が無く返品されてしまったりといったことが発生します。しかし、往々にしてジャンル分け出来ないような内容な本に面白いものは多いものです。
 最近では、日経BP社の『宝くじで1億円当たった人の末路』などが発売前に紹介を受けた時点では「??」な内容でしたが、実際に読んでみたら「なるほど、そういうことね」という感じで面白かったのでコーナーで置いてみました。それがきっかけだとは言いませんが、当店では特に売れて、累計売上では全国一になっています。
 後になって聞いた話では、レジにいる従業員が、あるお客様から「あのコーナーで置かれていて買ってみたら面白かった。自分で探していたら絶対に手に取らなかった本だから、偶然に目にとまってラッキーだった。」というようなことを言われたとのことで、紹介者としては嬉しい限りです。
 最近では、河出書房新社の『科学者18人にお尋ねします。宇宙には誰かいますか?』、大日本絵画『世界の駄っ作機1 増補改訂版』、新潮社『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』、パイインターナショナル『美しい日本のくせ字』&文藝春秋『字が汚い! 』、洋泉社『流されるな、流れろ! ありのまま生きるための「荘子」の言葉』などを紹介してきました。
 店舗責任者としてはこのコーナーから大きく売上を伸ばす本が出てくれると嬉しいですが、本当はそこまで深く考えている訳ではなく、単純に「こんなの知ってますか?」とか「当店のお客様はこんなの好きかな?」という本屋的感覚でゆる~く選書しています。
 当店にご来店の際は、新刊・話題書をチェックするついでにこんなコーナーも覘いてみてみませんか?   

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