「書評バトル」発想の転換から 谷口忠大さん

2013年08月07日

立命館大准教授の谷口忠大さん

■立命館大准教授・谷口忠大(35)
 お薦めの本を持ち寄って1人5分で紹介し、参加者の人気を集めた「チャンプ本」の座を競い合う。谷口忠大(ただひろ)・立命館大学准教授(35)は、全国に広がっている書評ゲーム「ビブリオバトル」の発案者だ。
 京都大大学院の研究員だった2007年、ゼミの勉強会の課題図書選びに苦労していた。「一人で選べないなら、みんなで選ぼう」。そんな発想の転換が始まりだった。
 当初は研究室の4~5人で興じるささやかな「バトル」だったが、口コミなどで知った各地の書店や図書館がこぞって開催。東京都などが主催する「ビブリオバトル首都決戦」は、全国各地で予選が開かれる規模に育った。
 人気の秘密は何か。「本の紹介だけじゃない。本を通して人を知るのが、このゲームの本質」。コミュニケーションの手段という側面が、普及につながっているとみる。
 順番にスピーチし、いいと思うものに投票する。選挙にも似たシステムだ。「民主主義の啓蒙(けいもう)装置のような性格もあるんです。正々堂々と議論して意思決定することに、日本人は意外と慣れていない。それを草の根で経験することにもつながるんじゃないか」
 本業は人工知能の研究者。ビブリオバトル普及委員会の代表も務める。公式ルールや開催情報を記載したホームページは(http://www.bibliobattle.jp/)。

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