筒井康隆といとうのいぢがコラボで作ったラノベ

2012年09月08日

 本紙で「聖痕」を連載中の筒井康隆と、「涼宮ハルヒ」シリーズなどで知られるイラストレーターいとうのいぢがコラボレーションしたライトノベル『ビアンカ・オーバースタディ』(星海社・998円)が、発売1カ月たたずに3刷を重ねる売れ行きだ。
 ストーリーは、学園一の美少女高校生ビアンカが、放課後の生物研究部でちょっと危ない研究に熱中するうち「未来人」に出会い、タイムマシンで冒険に乗り出すという、「時をかける少女」のパロディーともいえる展開。ビアンカの超ミニスカートのイラストに、「ラノベ」感サクレツだ。
 筒井は「まず、SFなのでSF的結構を重視した。それは『時かけ』を書いたときも同じ。ただ、ライトノベルなので少し『萌(も)え』て書きました。いとうのいぢさんは、その『萌え』をいちばんよく表現してくれる絵師。期待通りの仕上がりです」と満足げだ。
 元々は講談社の「ファウスト」誌連載だったが、5年近くの間に雑誌が2度しか出ず、作者も読者も待たされて最終章は書き下ろしに。「あとがき」で筒井に「太田が悪い」と5度書かれた編集担当の太田克史は、「確かに待たせた太田が悪い。いとうのいぢさんも僕も、昔からの筒井ファン。一緒に本をつくるなんて夢のようでした」と語る。
 続編ができそうな終わり方だが、「ラノベはこれ1作で十分」と筒井。「あとがき」で、「誰か続編を書いてはくれまいか」と募集している。

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