40年越しで絵本を翻訳 「おばあちゃんのぼうし」出版

2012年11月22日

「おばあちゃんのぼうし」を出した本城美和子さん

 だいすきなルーシーおばあちゃんのおうちにやってきました。やねうらべやには、ふしぎなものがいっぱい――。
 40年以上前にイギリスで出版された絵本「Grandmother Lucy and Her Hats」(ジョイス・ウッド作、フランク・フランシス絵)の日本語版「おばあちゃんのぼうし」が出た。訳したのは兵庫県宝塚市の本城美和子さん(80)。「おばあちゃんが、おばあちゃんの本を出しました」と笑顔だ。
 本城さんは40年ほど前、東京の書店でこの原書に出あった。ふんわりしたタッチの絵。おばあちゃんが様々なぼうしをかぶって女の子に見せるやさしい話にもひかれた。
 当時、姑(しゅうとめ)と折り合いが悪く悩んでいた本城さん。英文科卒でもあり、翻訳の勉強をして身をたてたいと思った。そんな中、この絵本を訳してみたが、出版はかなわず。訳文をずっと保管していた。
 せちがらい時代にこのかわいい絵本を出したら喜ばれると友人に勧められ、図書出版クレイン(東京)の文弘樹さん(50)に相談。文さんが翻訳出版権を得て、出版にこぎつけた。
 「言葉を選びぬき、慈しんで訳した絵本。あたためてきてよかった」と本城さん。翻訳家を目指した女性の思いのこもる一冊だ。
 税込み1575円。問い合わせはクレイン(0422・28・7780)。

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