村上春樹と小澤征爾が語ったクラシックの名曲集が人気

2013年04月26日

 「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」が発売され人気を博している村上春樹氏と、世界的に有名な指揮者・小澤征爾氏によるCD「『小澤征爾さんと、音楽について話をする』で聴いたクラシック」が発売された。

表紙画像
CD「『小澤征爾さんと、音楽について話をする』で聴いたクラシック」
レーベル: ユニバーサルクラシック

 2011年11月に発売以来、クラシック・ファンのみならず多くの人々に読まれつづけ、すでに12万部を売り上げたベストセラー本『小澤征爾さんと、音楽について話をする』。村上春樹氏の膨大なLPコレクションを次々聴きながら、小澤征爾氏が録音当時の様子を振り返るやりとりが、多くの読者の心をわしづかみにした。
 2人が聴き、語り合ったさまざまなレコードから、特に印象的だったものを集めたのがこの3枚組。グレン・グールドとバーンスタインによる一触即発のブラームスや、内田光子やゼルキンによるベートーヴェンのピアノ協奏曲、小澤征爾氏が劇的な復活を遂げた2010年のニューヨークライヴ、ボストン交響楽団とサイトウ・キネン・オーケストラを比較したベルリオーズやマーラーなど、2人が実際に耳にした録音を集め、読者も2人の話をより親密に感じることのできる内容だ。
 本が発売されてから2年を経て、ユーザーの「本の中に登場する曲を聴きたい」という熱望に応える形で発売された。また、ブックレットには村上氏による書き下ろしライナーノーツが掲載されている。
 村上氏は「小澤征爾さんとの一年」と題して、8ページのエッセーを寄せている。最初に二人で音楽の話をしたのは京都先斗町の小さな料理屋だったこと、最初は小澤氏との個人的なつきあいを仕事にするつもりはまったくなかったこと、小澤氏のがんが見つかりその闘病にひっそり寄り添ったことなどが明かされる。村上春樹が表現する人間としての小澤征爾の魅力は、双方のファンにとって貴重なものになるだろう。

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