(オススメ 編集部から)ネットで広がる「しあわせ病」

2017年04月09日

 フェイスブックであらゆる投稿に「いいね!」してくる人は何を考えているのか。ツイッターで他人のつぶやきを盗用する「パクツイ」の実態は? ネットやSNSの裏側を掘り下げた記事で人気を集めるライターのセブ山が、取材の成果を『インターネット文化人類学』(太田出版・1566円)にまとめた。
 いいね!乱発男にパクツイ常習犯、ネットで裸をさらすチャットレディーら、一風変わった取材対象者たち。ことに衝撃的なのは、高校生の息子のツイッターを監視し、童貞喪失の日まで特定したという母親だ。
 なぜ、そんなプライベートな情報を不用意に書き込んでしまうのか。いまの中高生は「しあわせ病」だ、と指摘する母親の言葉にうなずかされた。自分が幸せであることを、周囲にアピールせずにはいられない「病気」だという。
 ソーシャル空間に充満する承認欲求の闇。ゲラゲラ笑って読みながら、時折背筋がうすら寒くなるような一冊だ。(神庭亮介)

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