(オススメ 編集部から)フェミニストへの偏見に異議

2017年04月16日

 性差別は、現代においても是正されるべき重要課題だ。なのに、私たちはなぜフェミニストと名乗るのをためらってしまうのか。
 米国でベストセラーとなったエッセー集『バッド・フェミニスト』(野中モモ訳、亜紀書房・2052円)の著者ロクサーヌ・ゲイは、フェミニストは「人間性に非の打ちどころがなく、男嫌いで、ユーモアがない」という偏見に異議を唱える。デートもするし、ピンクが大好きで、男尊女卑的な歌詞のラップ音楽にもノリノリで羽目を外してしまう「バッド・フェミニスト」でいこう!と。
 著者は作家で大学教員。ハイチ系のマイノリティー、そして一人の30代女性の立場から、社会や大衆文化に練り込まれた性差別への違和感をつづっていく。
 「バッド」は俗語で「ヤバいくらいイケてる」の含意も。反語的に自負を込めた勇気ある態度表明に、旧来のフェミニズムがすくい上げられなかった代弁者の声を見つけることができるはずだ。
(板垣麻衣子)

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