(舞台裏)『九十歳。何がめでたい』が1位

2017年06月11日

 今年の上半期で一番売れた本は、93歳の作家佐藤愛子さんの『九十歳。何がめでたい』(小学館・1296円)。出版取次会社大手のトーハンと日販のランキングで、共に1位になった。
 「女性セブン」編集者の橘高(きったか)真也さん(41)は3年前、小説『晩鐘』を書き上げたばかりの佐藤さんを取材した。「もう空っぽとおっしゃっていましたが、湯水のごとく出てくる言葉は切れ味鋭かった。目からウロコが落ちてしょうがなかった」。佐藤さんを鼓舞して、同誌でエッセー連載を開始。それをまとめたのが本書だ。
 昨年8月に刊行。初版は1万4千部だったが、今は18刷90万部に。50~70代の女性が主な購買層だが、ロングセラーの裏には男性読者の増加がある。橘高さんは「ものが言いにくい世の中で、本質をズバズバ突く点が共感を呼んだのでしょう」と話す。(西秀治)

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