内田康夫さん死去 作家、浅見光彦シリーズ 83歳

2018年03月19日

 名探偵・浅見光彦シリーズを生んだ作家の内田康夫(うちだ・やすお)さんが13日、敗血症のため東京都内で死去した。83歳だった。葬儀は近親者で営んだ。喪主は妻の作家早坂真紀(はやさか・まき、本名内田由美〈うちだ・ゆみ〉)さん。23日~4月23日、長野県軽井沢町の浅見光彦記念館(火、水休館)に献花台が設けられる。
 34年東京生まれ。東洋大中退。コピーライターなどを経て、80年に3千部を自費出版した「死者の木霊」が、翌年の朝日新聞の書評で取り上げられたことが機となり、作家になった。
 名探偵・浅見は82年の「後鳥羽伝説殺人事件」に初めて登場。警察庁刑事局長の兄を持つ、ハンサムなルポライターが事件を解決するシリーズとして人気を集め、辰巳琢郎、中村俊介らが演じて映像化されてきた。
 事前に構想を固めずに書き進める作法をとり、旅情ミステリー作家として各地の風景や人々の心情を描いてきた。内田康夫財団によると、残された著作は163、累計発行部数は1億1500万部という。
 08年に日本ミステリー文学大賞を受賞。14年には永遠の33歳だった浅見が34歳になり、転機を迎える物語「遺譜 浅見光彦最後の事件」を刊行した。しかし15年、毎日新聞で浅見シリーズ「孤道」を連載中に脳梗塞(こうそく)で倒れ、執筆を中断。17年3月には休筆宣言をし、同作は未完のまま刊行され、今年4月にかけて続編を公募して完結させることになっている。

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