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社会不安障害・パニック障害がわかる本 [編著]福西勇夫

[掲載]2007年03月30日夕刊

■兆しが見られたら専門医を受診する

 社会不安障害、パニック障害と聞いて正確に説明できる人は少ないだろう。ところが前者の推定患者数は国内で300万人以上といわれる。後者も全人口の2〜3パーセントと推定されるのである。たとえば本書が紹介するKさんは働き盛りの32歳。まじめで後輩の指導も熱心、職場では信頼を得ていた。ところがある日、朝礼でスピーチをして欲しいと依頼されたときから不安が増大し、動悸(どうき)や息切れがおさまらなくなった。そこで心療内科を受診したところ社会不安障害と診断された。

 このようにふつうの人が突然、精神的なストレスをきっかけに発症する点が特徴である。パニック障害も残業続きの後、出張が続いた後など、疲労が極度にたまったときに症状があらわれることがある。本書はそうしたメカニズム及び治療法について丁寧に解説する。とりわけ効果的にはたらく薬の紹介や不安のコントロール法は当事者はもちろん、家族にとっても心強い情報だろう。

 具体的な症例、さらには治療体験談も掲載されている。ともすると性格の問題として片付けられがちだが、ほっておくとアルコール依存症やうつ病を発症してしまう危険もある。要は社会不安障害、パニック障害ともに、兆しが見られた早い時点で専門の治療機関を受診することがポイントなのである。

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