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LD教授(パパ)の贈り物―ふつうであるよりも個性的に生きたいあなたへ [著]上野一彦

[掲載]2007年04月27日夕刊

■ユニークな個性を魅力として輝かせる

 LD(学習障害)という言葉を知らなくても、こんな傾向を自認している人はいないだろうか。計算が苦手、地図が読めない、片付けられない、漢字が覚えられない……。LDは基礎的な学習能力の一部に不具合があり、得意なことと苦手なことがはっきりしているという。

たしかに、LD的な人は世の中に珍しくないようだ。著者もその一人。40年以上の長きにわたってLD支援教育の研究と実践に取り組んできたのは、自分にあてはまる特徴があるからだという。

 そんな著者のエッセー集である本書では、自らの「LD的日常」や教育論、映画や文学に描かれたLDなど多彩な題材を軽快な文章で綴(つづ)っている。同じマンションに住む謎の老人は著者が「LDの星」と仰ぐ超有名人だったとか、江戸時代からLDやADHD(注意欠陥多動性障害)の子どもに大人は手を焼いていたといった話から、LDがけっして特殊でないことが伝わってくる。また、エジソンやアガサ・クリスティ、アンデルセンもLDであった。「彼らは障害を克服して、成功したのではなく、他の人とはちがった考え方、発想法に長(た)けていたから成功した」。普通であることが優れているのではなく、強い個性を持つがゆえに悩んでいる人は、その個性を伸ばせばいい。本書はそんな温かなメッセージを発している。

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