|
ここから本文エリア 現在位置:asahi.com>BOOK>BOOK TIMES> 記事 発明マニア [著]米原万里[掲載]2007年05月25日夕刊 ■辛口でユーモアたっぷりのアイデア満載 著者はいわずと知れたロシア語の同時通訳者。その得難い経験と博識を生かし、エッセイスト、作家としても才能をいかんなく発揮したが、惜しくも昨年5月に世を去った。本書は雑誌『サンデー毎日』に2003年11月から連載した「発明マニア」を絶筆までまとめた内容である。発明好きという著者の知られざる一面を知ることができる。世界情勢に憤り、環境破壊を憂い、ペットを可愛がりつつ、著者いわく「せこい発明」でこの世の大問題を解決する仕掛けが119収められている。 例えば、飼い犬と旅行するために考えたのは、犬が自分で歩けるよう工夫された「犬自力移動式ケージ」だ。評判の悪い飛行機の機内食は、いっそ駅弁に替えてはどうかといったユーモアたっぷりのアイデアもあれば、「アメリカ大統領に確実に再選される方法」ではブッシュ陣営の裏技をずらり列挙するなど辛口の風刺が随所で炸裂(さくれつ)する。時代を鋭く見つめる目線は死の直前まで揺るぎない。妹のユリさんは、その著作よりも「万里自身のすることの方がずーっと面白いのに」と思ってこられたとか。その繊細にして豪放な精神を本書で存分にかみしめてほしい。味わいあるイラストも子どものころから絵が好きだったという著者の手による。 ここから広告です 広告終わり |
ここから広告です 広告終わり 売れ筋ランキングコラム
|