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ホルモンの病気がわかる本 [著]出雲博子

[掲載]2007年05月25日夕刊

■正しいホルモンの知識をえる

 ホルモンの病気については、ほとんど知られていないといってよい。患者のみならず非内分泌専門医でさえ知識が浸透していないと著者はきっぱりいう。しかも原因不明と診断される病気のなかには、ホルモンの分泌に原因がある場合が多く、またその多くは薬物療法によって完治するか症状を抑えることができるというのである。たとえば糖尿病もインスリンというホルモンの病気の一つであり、最近知られるようになった橋本病やバセドー病も甲状腺ホルモンの病気である。

 こうした病気にとどまらず、最近では胃や腸といった消化管、腎臓や心臓からもホルモンが分泌されていることが分かってきただけに、ホルモン異常によっておこる症状は非常に多彩かつ全身に及ぶ。ときには甲状腺機能の低下が動悸(どうき)や息切れをもたらしているにもかかわらず、原因が特定できず、循環器内科から心療内科へたらいまわしされることもあるというのだから人ごとではない。本書には、診断がつかずに著者のもとを訪れた患者のケースをはじめ、症状別の病気と治療法など、多くの知識がコンパクトに整理されている。

 本書を読むとその症状に思い当たる人もいるかもしれない。体調不良の際に、本当の原因を見逃さないためにも本書を通じてそのメカニズムと治療法を知っておきたい。

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