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「力強い」地方づくりのための、あえて「力弱い」戦略論 [著]樋渡啓祐

[掲載]2008年02月29日夕刊

■武雄市を改革に導いた成功法則

 全国約1800の市町村のなかで、武雄市の元気の良さがしばしばマスコミに取り上げられる。その秘密は市長自らが筆をとった本書を読めば一目瞭然(りょうぜん)だ。全国最年少市長として当選して以来、テレビドラマのロケ地としての誘致、61歳を最年少とする女性ダンスチームの結成、日本最大のレモングラス栽培による農業振興といった具合に、そのアイデアはとどまることがない。

 ユニークな発想と怒濤(どとう)のような行動力は、「定石どおりにやったら大型誘致なんてできない」にはじまる40の法則に基づいている。人口52000人、知名度もない武雄市を知ってもらうためには、とにかくみんなで目立つことだ。そこでドラマ「佐賀のがばいばあちゃん」が始まると、市の職員はもちろん、銀行や商店街の人々までが一斉に黄色いTシャツを着て協力した。法則8「無名ならばともかくみんなで目立つ」である。

 財政の逼迫(ひっぱく)や地域格差が取りざたされる今、本書は全国の悩める地方自治体に勇気を与えることだろう。そして何よりも、地域に住む市民が一致団結する大切さも教えてくれる。一人ひとりの市民が行動することによって地域が元気なり、そして結果として日本全体がよくなるのである。

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