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真夜中の秘密学校―ちいさな霊媒師オリビア [著]エレン・ポッター

[掲載]2008年02月29日夕刊

■NY発、冒険ホラー・ファンタジー

 幽霊と交信できる少女がニューヨークを舞台に活躍する、痛快なファンタジー・シリーズの第2弾である。意表を突く仕掛けがたっぷり詰まった本書から読み始めても、十分楽しめる。

 12歳のオリビアは、マンションの管理人兼修理屋の父と暮らしている。修理屋というより壊し屋の父は勤め先を次々とクビになり、泥のような色のマンションに引っ越すはめに。新しい住まいの玄関を開けると、そこはなぜか満々と水をたたえた運河。ゴンドラに乗って現れた美形のアンセルが家主だという。一緒にいるのは、若いメードのノラ。快活な女性なのに、外に出られない秘密を持っている。なにやらいわくありげな二人に加え、このマンションでは真夜中になると不思議な儀式が行われているらしい。不信感でいっぱいのオリビアに、亡くなった兄の霊は「頭から決めつけないようにしろ」と忠告する。「世またぎ」という特殊な才能に目覚めた彼女は、とある冒険に巻き込まれ、マンションの秘密が次第に明かされていく。

 天真爛漫(らんまん)なオリビアと、彼女を取り巻く人々が実に魅力的。ひょうひょうとしたお父さんや亡命してきた老王女、迫力たっぷりの霊媒師たちが、丁々発止のやり取りで物語を盛り上げる。超現実的な設定と軽妙な会話を取り合わせ、大人も夢中にさせてしまう小気味良い物語だ。

    ◇

 海後礼子訳

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