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乳がん―正しい治療がわかる本 [著]中村清吾 [編]福井次矢

[掲載]2008年02月29日夕刊

■日々進化する乳がん治療の最前線

 乳がんの治療法はここ数年で大きな進化を遂げている。「いかに小さく切るか」=「患者の負担をいかに軽減するか」が追求されてきており「術前薬物療法」はその代表。これは、手術をする前に抗がん薬、分子標的薬、ホルモン薬などを使い、病巣をできるだけ小さくしてから切除しようというものだ。この薬物療法だけで、がんが消えるケースもあるという。術前薬物療法の利点はこれだけではない。乳がんの場合、手術後も数年、再発予防のための薬物療法を行うが、このとき効きのよい薬物がどれかがあらかじめわかる点にある。術後は病巣がなくなっているので薬物の効果が分かりにくいのである。

 数年前まで、乳がんの治療を巡っては乳房を全部摘出するのがよいのか、温存するのがよいのかで話題になっていた。今や、乳房をできるだけ温存するというのは当然というのが現実だ。

 本書は乳がんの最新治療はもとより、検査、手術後のリハビリテーション、病気に対する正しい知識など、この病気のすべてを分かりやすく解説した乳がんガイドである。本書を一読すると、乳がんの治療にはいろいろな方法があり、その選択いかんでは、QOL(生活の質)が大きく違ってくるのがわかる。医師任せではなく、十分な説明を聞いた上で、自分の治療法は自分で選択したい。

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