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英語で読む平家物語 (上) [編]ベンジャミン・ウッドワード

[掲載]2008年03月28日夕刊

■古典の名作をわかりやすい良質な英語で

 『平家物語』は日本人なら誰でも親しんだことのある古典文学である。とりわけ冒頭の「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」は、名文として私たちの記憶から消えることがない。そんな日本の誇る名作がわかりやすい良質な英語となって登場した。本書は「英語で読む」シリーズの最新刊である。

 本書の特徴は、やさしい英語で書き直したにもかかわらず、原文の味わいが見事に生かされている点にある。たとえば冒頭は次のように訳されている。

 The sound of bells echoes through the monastery at Gion Shoja, telling all who hear it that nothing is permanent.

 丁寧な注釈付きなので、辞書なしでこうした英文を読み進めることができ、わからない個所は和訳で確認できるのもうれしい。

 付録CDに収録された約75分の朗読を聞くとあらためて『平家物語』が東西の文化の違いをこえた名作であることが理解できる。読み上げる速度は、ゆっくりめでさほど苦労することなく英文が頭に入る点もありがたい。聞きながら、同時にテキストで原文を確認することにより、確実にリスニング力、読解力は向上する。英語を身につける学習法としても効果的だろう。

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