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スパイダーウィック家の謎(なぞ)(1)―人間、見るべからず [著]ホリー・ブラック [絵]トニー・ディテルリッジ

[掲載]2008年04月25日夕刊

■大人気のサバイバルファンタジー

 本書の裏表紙には「本を閉じてここを去れ。人間、これを見るべからず」と、なんとも刺激的なキャッチコピーが書かれている。世界中で大人気のサバイバルファンタジーの第1巻である。双子の兄弟のジャレッドとサイモン、姉のマロリーは母親とともにニューヨークから古びたスパイダーウィック屋敷に引っ越してきた。ところが、誰もいないはずの屋敷にはおかしなことがいっぱい。ある日、ジャレッドは屋敷の中に隠し部屋があることを発見。そこには妖精の秘密が書かれた1冊の本が……。三人の子どもたちと妖精たちの対決が始まった。果たして、この屋敷にはどんな秘密が隠されているのだろうか。

 小学生から大人まで楽しめるファンタジー小説。ページを繰っているうちに読者はもう一つの世界に引き込まれている。登場人物の子どもたちといっしょに古くて大きな屋敷を歩き回っているようなわくわく感がいい。著者は民間伝承のコレクターでもあり、妖精の世界を書いた作品には定評がある。また、トニー・ディテルリッジの挿画も読む者の想像力を膨らませてくれる。何度でも読み返したくなる良書だ。

 ゴールデンウイークには全国でロードショーも開始。「チャーリーとチョコレート工場」で人気のフレディ・ハイモアが主人公の双子二役に挑戦。映画と合わせて読むと、ひと味ちがった楽しみ方ができる。

    ◇

 飯野眞由美訳

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