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「よい印象」の言葉力 [著]宮本隆治

[掲載]2008年6月27日夕刊

■言葉のプロが語る、心に残る話し方

 昨春、NHKを定年退職し、フリーのアナウンサーとなった著者。“紅白歌合戦”の総合司会を6年連続で務めるなど「ミスターNHK」として華々しく活躍し、退職前は“のど自慢”の司会で全国を飛び回った。名の売れた芸能人から市井の人々まで、出会った出演者は数知れず。わずか数10秒、数分という限られた時間内に、彼らが発する珠玉のドラマをいかに印象的に伝えるか。34年間のNHK時代で培ってきた「言葉力」について、誠実に語ったのが本書である。

 著者いわく、人前で印象よく話す秘訣(ひけつ)とは、雄弁よりもむしろ訥弁(とつべん)で、飾らず自然に、というもの。そして、いいたいことはコンパクトにまとめる。例えば結婚式などでは、冗漫な挨拶(あいさつ)が多い中、導入と主題を合わせて1分間で話すほうが人の心に鮮やかに残るはずだ。さらに、自分がされていやないい方はしない。緊張せずに話せる意外なコツも参考になる。いつまでも心に残る言葉とは、相手に伝えたい気持ちがどれだけ込められているか、つまり「誠意の沸点」が高いかどうかによるという。言葉の原点を見つめたアドバイスは、そのまま著者自身の好感度にもつながっている。

 男でもぞくっとさせられたぺ・ヨンジュンの「三点視法」や、“紅白”での冷や汗もののハプニングなど、豊富なエピソードに興味は尽きない。

表紙画像

「よい印象」の言葉力

著者:宮本 隆治

出版社:祥伝社   価格:¥ 1,365

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