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16才のための暮らしワークブック [著]工藤啓

[掲載]2009年3月25日朝刊

■生きていくのに必要なお金はいくら?

 自分らしい、それなりの生活を送るためには、一体いくら必要だろう。そんな高校生のうちに学んでおきたい「お金」についてまとめたのが本書である。著者はフリーターやひきこもりなどの支援団体・NPO法人「育て上げ」ネットの理事長。これまでニート予防のための金銭基礎教育プログラムを開発し、全国の高校の授業等に生かしてきた。16才になれば社会的に働くことも可能になり、高校生になればアルバイトをする人も増える。つまり、「もらう」生活だけでなく「稼ぐ」生活を経験しはじめるのがタイトルにあげられた「16才」である。

 お金には「使う」「稼ぐ」「貯(た)める」の三つの機能があるが、これらのバランスが不安定になると生活は立ち行かなくなる。が、月20万円の給料があると仮定し、高校生たちに一人暮らしに必要な諸経費を予想してもらうと意外な回答が返ってくる。ある女生徒はマンションの家賃に10万円、洋服代に6万円、携帯などの通信費に1万5千円といった具合で、ほとんどの生徒が光熱費や所得税などの出費に対して無知なのである。

 本書は派遣社員や契約社員、フリーターの仕事の実態、給料のからくりなども解説し、お金とのつきあい方を説く。将来をシミュレートする体験ワークシートはゲーム感覚で気軽に自らの金銭感覚を再認識できる。ぜひとも、お金を稼ぐようになる前に読んでおきたい。

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