|
ここから本文エリア ビジネス書 コンテナ物語 [著]マルク・レビンソン[掲載]2007年03月11日 ■「箱」が変えた世界経済 物流システムは多くの消費者にとって黒衣的存在である。それゆえコンテナという「箱」の登場が世界経済を激変させたことは一般にはあまり知られていない。本書を読んだ人は、世界を舞台裏から覗(のぞ)いてみたような新鮮な印象を受けるだろう。 コンテナを使った輸送システムは、米国運送業界の風雲児マルコム・パーセル・マクリーンによって1956年に導入された。コンテナ業界の関係者は当時を振り返って次のように述べている。「あのときはアメリカで革命が起ころうとしていることをわかっていなかった」 1870年代に発明された電球が広く普及するまで数十年を要したように、コンテナの普及も容易ではなかったという。野心家のマクリーンが、リスクを背負いながらコンテナ輸送を世界に受け入れさせていく過程の描写はスリリングである。 低コストのコンテナ・システムが広く普及したからこそグローバリゼーションが進展した。先進国では1990年代後半にアパレルなどの製品価格が凄(すさ)まじい勢いで下落したが、これは「コンテナなしではけっして実現しなかっただろう」。 また、コンテナ化に伴う世界の港のドラスティックな栄枯盛衰も描かれている。ニューヨークやリバプールは瞬く間に凋落(ちょうらく)し、シンガポールなどが台頭する。政府や地方自治体の先見性の重要さが痛感される。
ここから広告です 広告終わり ビジネス書 バックナンバー
|
ここから広告です 広告終わり 売れ筋ランキングコラム
|