|
ここから本文エリア ビジネス書 スタバではグランデを買え [著]吉本佳生[掲載]2007年10月07日 ■コストを切り口に社会分析 目を引くタイトルにつられて、手に取った人も多いはず。本の装丁もスタバ(スターバックスコーヒー)を強く想起させるが、主題とはあまり関係がない。本書は身近な商品やサービスのコストを切り口に、エコノミストが社会の仕組みをわかりやすく分析する経済の入門書なのだ。 例えば、スーパーの店内で88円で売られているペットボトルのお茶を、店の前の自動販売機で150円を払って買う人がいる――大阪人である評者にはおよそあり得ない消費行動だが、「お茶一本のためにスーパーのレジに並ぶのは面倒だ」と考える人にとって、割高でも自動販売機を利用することは理にかなっているという。背景には、商品を買うための時間や労力(手間)、心理的負担などの「取引コスト」の存在がある。それが、同じ商品に異なった価格がつく理由なのだ。 映画DVDの値下がり理由、携帯電話の複雑な料金プランに隠された戦略など、他にも生活に密着した事例が多く、謎解きのような楽しさも味わえる。また、原油価格が上昇すると和菓子やマヨネーズの値段が上がる、子どもの医療費の無料化は働く母親に余分な時間コストを課す恐れがあるといった話題も興味深い。ところで、なぜスタバではグランデを買うべきなのか? Sサイズに比べ「消費者も店側も得をするから」なのだが、気になる方は本書を。情報収集のコスト惜しむべからず。
ここから広告です 広告終わり ビジネス書 バックナンバー
|
ここから広告です 広告終わり 売れ筋ランキングコラム
|