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ビジネス書

採用氷河期 [著]原正紀

[掲載]2007年12月02日
[評者]梶山寿子(ジャーナリスト)

■しのぎを削る人材確保

 秋も深まり、リクルートスーツの大学生が就職活動をはじめる時期となった。かつて「就職氷河期」と呼ばれた買い手市場は、未曽有の売り手市場へと様変わりした。少子化などの構造的変化が深刻な人材不足を引き起こしているからだ。人事コンサルティングを手がける著者は、激しさを増す企業の若手人材獲得競争を「採用氷河期」と名付ける。

 「バブル期をしのぐ激戦」といわれるが、当時と異なるのは、企業側が新卒の数だけでなく質も追求していること。本書ではこうした現状分析のほか、会社説明会や面接など採用の各段階における施策のポイントを列挙する。「面接では選考するだけでなく学生をひきつけよ」といったアドバイスもあり特に中小企業経営者には参考になるのではないか。

 採用は進化し、その手法は多様化している。外部専門家の活用やきめ細かい内定フォローなど、採用プロセスが複雑・長期化していることに驚く。内定者を逃がさぬよう、入社前にアルバイトとして雇用したり、保護者向けに会社見学会を開く企業もあるとか。内幕は「氷河期」というより「戦国時代」と呼ぶにふさわしい。しかも、どれだけ労力とコストをかけても、定着しない、定着しても成長しない、という問題も生じる。大卒の場合、新卒の3割以上が入社3年以内に辞め、1年以内に辞める人も15%にのぼる。採用担当者のため息が聞こえてきそうだ。

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