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ここから本文エリア ビジネス書 基本ケースで学ぶ地域経済学 [編]中村剛治郎[掲載]2008年01月27日 ■危機脱却の成功例を紹介 最近、地方経済の閉塞(へいそく)感が強まっているという話がよく聞こえてくる。漠然とした議論を繰り返しても展望は開けないので、地域経済のケーススタディーを集めた参考になりそうなテキストはないかと思っていた時にちょうど本書をみつけた。 先進国の多くの地方工業都市は、グローバル化とポスト工業化によって衰退の危機に直面しているという。本書は、その危機を乗り越えた地域経済の成功例を紹介している。 例えば、ハイテク産業で有名となったフィンランドのオウル。北極圏に近い辺境地域にあるために、研究開発や知識経済を基盤にしなければならないという市民の思いは熱い。それが独自の地域的ネットワーク重視の経済発展を実現させた。 ドイツ南西部の中都市フライブルクは、サステイナビリティー(維持可能性)を重視した環境政策を推し進めた。その結果、環境関連の産業が集積し高成長につながった。同市の街づくり政策も興味深い。自動車利用を助長する郊外型大規模店の出店は制限され、日常品の販売店は市の中心部や住宅地区にしか建てられない。 また、中小企業ネットワークを成功させたボローニャと比較した東大阪市の問題点や、新しい産業を次々と創出してきた金沢市のケース、パリの下請け生産基地から脱却したミラノのアパレル産業など、示唆に富む分析が多数掲載されている。
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