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芥川賞を受賞した伊藤たかみさん(右)と直木賞を受賞した三浦しをんさん(中)、森絵都さん=22日、東京・丸の内の東京会館で
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第135回芥川賞・直木賞(日本文学振興会)の贈呈式が22日、東京・丸の内の東京会館で開かれ、芥川賞の伊藤たかみさんと直木賞の三浦しをんさん、森絵都さんに正賞の懐中時計と副賞100万円が贈られた。
芥川賞選考委員の高樹のぶ子さんは、受賞作の「八月の路上に捨てる」について、「昨今の若い人たちの経済格差をみごとに反映している小説。もうひとつ忘れてならないのが、男性が女性にゆえなくもっていた優位性を放棄している点」と作品の現代性を評価した。
伊藤さんは、「3回候補になるなかで、書いていけば書いていくほど育てられた。勉強させてもらって、意見をもらった選考委員の方にお礼を言います」「(デビューから)ここまで11年かかっていますが、ぼくの家系は長生きが多く、ぼくも90歳から100歳までの人生を考えているので、10年、20年かけて芥川賞を体になじませ、よりいいものを書いていこうと思います」とスピーチした。
直木賞は、選考委員の宮城谷昌光さんが、三浦さんの『まほろ駅前多田便利軒』を、「出てくる便利屋に相当なリアリティーがある。小説技法に優れていて、私が直木賞の選考委員をつとめた間で一番うまい書き手」、森さんの『風に舞いあがるビニールシート』を「非常に精神性が出た小説で、ひとりの作家がみごとに成熟していく過程が表れている短編集」とほめた。
20代では4人目という若い直木賞受賞者の三浦さんは、支えてくれた人の名を列挙するアカデミー賞スタイルで謝辞を述べたあと、「こう言うと私が謙虚でマナーのいい人間に見えると思いますが……その通りです」と笑わせ、「私も親戚(しんせき)に長生きが多いので、書きたい小説を書けるようにがんばっていきたいと思います」と締めくくった。
森さんは、受賞作の短編集を執筆する合間にフルマラソンや登山に挑戦した経験を披露し、「表題作を書いている時も、これまで使ったことのない部分を使って小説を書いている新鮮な感触があった」と話した。
また、同時受賞者ふたりのあいさつを「うちの親戚はそんなに長生きでもないんですが」と引き取って会場を沸かせ、「一作一作、新しい道を走るような新鮮な気持ちで取り組んでいきたい」と話した。