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ひと・流行・話題

異例の大ヒットになった児童書 秘訣はオチをつけること

2007年07月14日

■短編集『頭のうちどころが悪かった熊の話』

 4月に刊行された短編集『頭のうちどころが悪かった熊の話』(理論社)が7刷、7万2000部と児童文学としては異例の大ヒットになっている。大人が読んでも楽しめるユーモアと皮肉に富んだ物語が、幅広い読者を獲得している。

写真作家・安東(あんどう)みきえさん

 表題作は、頭を打った熊が、どんな姿かたちだったかを思い出せない「レディベア」を探す話。途中で出会った亀とクマバチの交情にほろりとさせられ、やっと出会えた「レディベア」は怖い妻だった、とのとぼけたオチにはニヤリとさせられる。

 「恋なんて、もともと頭を打ったような理不尽なもの。相手がどんなであれ、思い続けることに価値がある」と語る。友人や家族からは皮肉屋と言われるそうだが、「皮肉だけではおもしろくない。心の触れ合いを基盤にしたい」。

 食物連鎖を描く「いただきます」、美へのあこがれと友情をつづる「ないものねだりのカラス」など、動物が主人公の7編を収める。

 「子供は真っ当なことを真っ当に言っても聞いてくれない。聞いてもらうにはオチが要る。長く子供の胸に残り続けるものを書きたい」

 30代半ばで童画を習い始め、絵本を作る段になって文章が書けず、ハタと困った。そこでカルチャーセンターに行き、童話の書き方を教わったという。遅まきのスタートだ。

 親の遠距離介護と家事の傍ら、「とぼけたところがないと人間つらくなる」と、ポツポツ書きためた。

 「オチをつけるのは、笑いが好きなせいもあるが、照れがあるから。きれいに終わらせたいが、それは恥ずかしい。きれいなままで終わらないのが人間でしょう」

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