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仏語で書く中国人作家 「美しき傷」シャンサさん

2007年09月12日

 ゴンクール賞最優秀新人賞などの文学賞を受けフランスで活躍するパリ在住の中国人作家シャンサさんが、アレクサンダー大王を主人公にした歴史ロマン『美しき傷』(吉田良子訳、ポプラ社)の出版を機に、来日した。画家としても活動、東京・銀座で絵画展も開催中だ。

 72年、文化大革命中の北京で生まれた。パリ大学で教える父を頼りに17歳で渡仏。大学入学後、画家バルテュスの秘書になった。

 10歳で詩集を出版、中国の古典も大好きだ。今はフランス語で書いているが、母語である中国語のリズムを備える文体は、「五感を引き出す宇宙」と評価されている。

 長く続くアジアブームもあってか、『美しき傷』はフランスでベストセラーになった。「東西の文化と民族の平等化をすすめたアレクサンダーは、ある意味グローバリゼーションの先駆者。アテネが衰退しマケドニアが台頭したように、今は、新しい価値観や道徳が生まれる時代なのではないでしょうか」

 前作の『女帝 わが名は則天武后』や、旧満州を舞台に中国人少女と日本軍人の鮮烈な恋を描いた『碁を打つ女』(高校生が選ぶゴンクール賞)など、運命に立ち向かう主人公の強さが際だつ。

 「現在も世界中で、多くの子どもが親子関係や飢え、政治のせいで恵まれない状況にある。ただ生き抜くだけでなく、勇気と希望をもって傷をのり越え、自分自身を向上させながら生きていくことが大事だと伝えたい」という。

 絵画展はシャネル・ネクサス・ホール(03・5447・3079)で。26日まで。無料。

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