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[掲載]2005年09月25日[評者]吉田豪
時節柄か、『マンガ中国入門』(飛鳥新社)が、順調に増刷されまくっているジョージ秋山先生。しかし、それとほぼ同時に出た「自伝的問題作」があまり話題になっていないのは何故なのか? 本名の秋山勇二名義で連載され、ジョージ先生が「私は妻を殺した」と告白を始める。その謎だらけの展開の方が、ちょっと調べればわかる「現代中国の謎」より興味深いのに!
……と思ったら、妻殺しの「真実を語る前に、妻との出会い、同棲(どうせい)、結婚生活、子育て」について語らねばならないと言い出し、途中で今度は「ここからは語れない」「わたしは読者に失望される」と話を中断。「その前に告白せねばならないことがある」「それは私の女性遍歴」「わたしの体は…女にとっては、魔薬であるっ!!」なんて余計な告白を始めたりで、話が横滑りしまくるわけなのだ!
過去に『告白』(71年)という自伝的作品で「私は人を殺した!」とブチ上げながら謎は解明されず最後は自身が生み出したキャラクターが総登場したように、今回も最後はデロリンマンや『銭ゲバ』の蒲郡風太郎、ほらふきドンドンらが登場して話は突然終了。
わけのわからないパワーは感じるものの結局、妻殺しについては謎のままなんだが、病死した妻の通夜に訪れた娘の同級生を酔っ払ったジョージ先生が口説いたとの情報もボクはしっかり掴(つか)んでいるのであった。
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