
[掲載]2010年2月27日朝刊be
子供の頃から自意識過剰で周囲となじめなかった葉蔵(生田斗真)は青年期、酒や女におぼれ、破滅していく……。「堕(お)ちていくほど、美しい」という宣伝コピー通り、人間が壊れていく様を、荒戸源次郎監督が映像で見せた。
太宰治が1948年に発表した同名の自伝的小説(角川文庫ほか)の初映画化。原作は手記形式で、主人公のどろどろした心情吐露で構成される。
映画では、心情をくどくどと語るセリフや、やぼなナレーションは用いない。永遠の青春文学だけに、既読の人も多いだろうが、まだの人は見る前に読んで、原作とは対照的な脚本の寡黙さをぜひ楽しんでほしい。(公開中)
著者:太宰 治
出版社:角川書店 価格:¥ 300