サッカーW杯が目前に迫った。書店には関連本が並び、すでに大会さながらの盛り上がりようだ。
日本代表のジーコ監督をめぐっては当初、評価が二分。予選を勝ち進むうちに批判論は小さくなった。そのジーコからチーム作りの考え方などをじっくり聞き出したのが増島みどり著『ジーコ』だ。中小路徹著『ジーコスタイル』(朝日新聞社)も試合後の会見の言葉などを引きながら、歩みをたどる。一方、後藤健生著『日本サッカー戦記2002〜2006』(実業之日本社)は、日本代表への批評日誌風の本だ。五輪代表やユース、J2、Lリーグの動向までもフォローしている。
W杯の歴史を知るには千田善著『ワールドカップの世界史』がある。西部謙司著『1974 フットボール オデッセイ』(双葉社)は、今も語り継がれる74年大会の決勝、西ドイツ対オランダ戦に至るまでの過程を小説仕立てで描く。その時優勝した西ドイツの中心選手だった「皇帝」ことフランツ・ベッケンバウアー著『ベッケンバウアー自伝』(中央公論新社)も出た。また、今回も優勝候補の筆頭に挙げられているブラジルを知るには、矢持善和著『サッカー「王国」ブラジル』(東洋書店)などがある。
異色なのは、マット・ウェイランドほか編『世界の作家32人によるワールドカップ教室』。サッカーを通して出場国のことを知ることができる本だ。
ガイド本は『2006 FIFA World Cup Germany The Official Guide』(講談社)をはじめ各社から出ている。なかには、萌(も)えキャラの女の子が見どころを教えてくれる『萌えもえ!W杯観戦ガイド』なんていうおちゃめな企画も。
ああ、多すぎて紹介しきれない。この大混戦から抜けだし、最も読者の支持を得る栄誉に輝く本はさて、どれだろうか。